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ソーントン・ワイルダー戯曲集(2) 危機一髪
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ソーントン・ワイルダー戯曲集(2) 危機一髪

ソーントン・ワイルダー(著者), 水谷八也(訳者)

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ソーントン・ワイルダー戯曲集(2) 危機一髪

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新樹社
発売年月日 1995/05/15
JAN 9784787584359

ソーントン・ワイルダー戯曲集(2)

¥1,155

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2008/08/10

前言撤回。ワイルダーは「状態の戯曲」だ、むしろ「存在の戯曲」と呼ぶべきか。 異化を常に喚起し、同化を拒む点はブレヒトに似ている。ホメロスや創世記の引用、戯曲の内容としての人類史が『フィネガンズ・ウェイク』『ユリシーズ』とも。 驚きとしての演劇手段。この作品では、劇中劇があるが、外...

前言撤回。ワイルダーは「状態の戯曲」だ、むしろ「存在の戯曲」と呼ぶべきか。 異化を常に喚起し、同化を拒む点はブレヒトに似ている。ホメロスや創世記の引用、戯曲の内容としての人類史が『フィネガンズ・ウェイク』『ユリシーズ』とも。 驚きとしての演劇手段。この作品では、劇中劇があるが、外枠の演劇とその中に含まれる演劇がほぼ同じ大きさなのが骨子。 また、演劇においては、「現在」こそが栄光だというのがワイルダーの信念。 例えば、朗々と台詞を語っていた俳優が突然絶句した瞬間のような、劇場全体を覆う凍りついた刹那。舞台も客席も時間が止まってしまったような瞬間。それがワイルダーのいう「現在」であり、彼は「現在」を人工的に生み出している。 戯曲の内容は、人類史。ゴーギャン風に言うと『我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへいくのか』 矛盾そのものの総体としての人間の劇化である。人は生まれ、死に、その繰り返しを続けてどこへいくのか。 人間には、完璧を求める要求とそれに応えようとする指向性がある。同時に、人間にはその実現に背を向ける要素も兼ね備える。 その相反する葛藤の中で、人類が生き延びていくこと、その存続性自体が戯曲の主題の一。 太陽が昇ったことをもって、特別会議を開催し、世界の終わりを24時間だけ延期するという冒頭は、『わが町』の主題を思わせる。 ワイルダーの戯曲は、読んでいると観たくなる・・。

Posted by ブクログ

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