海の狐ドルトンの物語(3) フラッグの巻

ダンパーキンソン(著者), 小牧大介(訳者)

• 販売会社／発売会社: 至誠堂/
• 発売年月日: 1995/05/31
• JAN: 9784795319295

商品レビュー

2011/12/22

パトリック・ドルトン３話目。前回のドルトンの船は多国籍軍でしたが、今回は妙な団体客が乗っています。とりあえず戦争中なのにこの団体さんがからむ場面はやっぱりコメディ。
そして今回もとんでもなく痛快な操船シーン。大真面目な海軍さんが舞台の物語では出てくるはずのない場面です。
毎回掲載の「ためになる挿絵」はここでも健在ですが、くわえてずいぶん算数の勉強をさせてもらいました。船の大きさに対するスピードの限界の計算、水平線の向こうにマストの先が見えたときの距離計算などなど。やっぱり船乗りになるには計算ができないとだめみたいです。
ところで、「狐」に対するイメージによって、このシリーズ、そしてドルトンへの見方が変わってくるように思われます。「小狡い」と見るか「賢い」と見るか。
ともあれ、ハッピーエンド、なのかな？
と思ったら、原作はあと一冊ありました。このシリーズも完訳ならず、ということのようです、はぁ〜（原作のタイトルには「未来」がはいっているのできっといい結末だと信じよう）。