太平洋戦争 日本の敗因(6) 外交なき戦争の終末 角川文庫

NHK取材班(編者)

• 販売会社／発売会社: 角川書店/角川グループパブリッシング
• 発売年月日: 1995/08/10
• JAN: 9784041954171

商品レビュー

2024/05/06

条件付き講和の仲介を求める対ソ外交を中心として、終戦工作が、希望的観測と外交軽視などにより功を奏しなかったことが書かれている。
ソ連に対する終戦工作を中心に扱ったものは読んだことがなく、興味深かった。

2013/07/27

シリーズ通して勉強になる。NHKの文章なので、作家の個性が入らない分、教科書的にいいと思った。それだけに突っ込み不足の感も否めない部分はある。全体を通して単なる批判でしかないのも気になった。

2012/05/26

満州事変以来、軍部に引きずられてきた日本は、すでに外交能力を喪失していた。
本来、軍事は政治の一部であるべきなのに、当時の日本では、政治が軍事の一部になってしまっていた。
陸海軍が戦力を失う中で、政府は戦争を終結させるという最大の外交課題に取り組むことになる。
そしてここでも「根拠のない希望的観測」と「独善的思考」が働く。もはやこのふたつは日本人の体質なのか。

結局、ポツダム宣言の受諾は、天皇の聖断によって決断された。
太平洋戦争では開戦から終戦にいたるまで、日本の政治はまったく機能していなかった。