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プルトニウム 超ウラン元素の正体 ブルーバックス
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1995/07/01 |
JAN | 9784062570770 |
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
原発事故もあり、本屋には新しい本、古い本の再版など、「原子力」や「被曝」の関連本がけっこう並んでいる。この古い(もう15年余り前の)ブルーバックスも、本屋でみかけて、図書館にあるかなと探したら、誰も借りてなくて、すぐ届く。本屋に並んでいたのは再版のキレイな本だったが、図書館の本は...
原発事故もあり、本屋には新しい本、古い本の再版など、「原子力」や「被曝」の関連本がけっこう並んでいる。この古い(もう15年余り前の)ブルーバックスも、本屋でみかけて、図書館にあるかなと探したら、誰も借りてなくて、すぐ届く。本屋に並んでいたのは再版のキレイな本だったが、図書館の本はもうだいぶ黄ばんでいた。 鉛から金をうみだす錬金術は中世からの憧れだったが、どんな化学反応も原子を変えることはなく、原子を変身させるには原子核をさわらなければならないことが次第に分かってくる。 自然界に存在する最も大きい元素・ウラン(原子番号92=陽子の数が92)を超える元素、「ネプツニウム」「プルトニウム」など超ウラン元素は核分裂実験のなかから発見された。 電気的に中性の「中性子」が発見され、これを原子核にぶつける実験をくりかえして、第二次大戦のさなかに「プルトニウム」は発見される。「大量に作ることができて、容易に核分裂し、少量の核分裂で大量のエネルギーを出す」(p.30)不思議な新物質。 この本はプルトニウムの生い立ちと素性を詳しく述べる。広島原爆はウランによるもの、長崎原爆はプルトニウムによるものだった。 プルトニウムは、「地上最大の猛毒」であるという。体内に入った場合の放射線の危険な点は「電離作用」、つまり原子がもっている電子をはぎとること。人体を構成する細胞は多種多様な分子からできていて、分子は原子同士が電子の働きで結びついている。そこから電子がはぎとられると、分子が切れたり、原子の結合状態にさまざまな変化をもたらす。 原子炉で作られるプルトニウム同位体のうち、最も大量に作られるプルトニウム239は、半減期が2万4千年。人間の一生のうちには放射能は減衰せず、アルファ線を出し続ける。 プルトニウムについての化学的な話に、そうなのかあと思い、放射線の影響についての研究の存在や、その評価について以下のようなことが書いてあるところに、"科学研究の言葉"や"学問的な正しさ"と、"暮らしの言葉"や"社会的な正しさ"との間にズレがあることをあらためて思った。 ロスアラモス研究所(核兵器開発担当)の1975年当時の医学部長、G.ボルツ。 ▼「プルトニウム被曝による晩発性の影響について、これまで公式な研究は報告されていない。従って、いま言えることはただ、プルトニウムの被曝により人間に病理学的症状が観察されたという報告はいまのところない、という点である。…(後略)」(p.61) この部分は、ゴフマン『人間と放射線』に引用されているとあり、さらにゴフマンはこうも指摘しているという。 ▼「プルトニウムが人の健康に重大な影響を及ぼしたことを示す研究はない」というのは「学問的」には正しく、研究がない以上、プルトニウムにより仮に10億人の死者が出ていても、「学問的」には正しいことになるのであると、ゴフマンは同書で指摘している。(p.61) ICRP(国際放射線防護委員会)についても、著者はこう書いている。 ▼…ICRPは放射線の影響に関してもっとも権威があるとされている。だが、ICRPの歴史を見ると、最初は影響を過小評価していて、外部からの批判は無視し、次々と新事実が積み重なってくるに及んで、ようやく許容基準を厳しくする、という繰り返しをしてきた。その経緯は『被曝の世紀―放射線の時代に起こったこと』に詳しい。(p.51) 最初は影響を過小評価していて、外部からの批判は無視し…とは、まるで現在の日本やんと思う。研究がなければ分からないとして、では、その研究はなぜ積極的に取り組まれないのか、どんな研究がぶいぶいと推進されているのか、とも思う。 研究成果がより早く出るもの(たとえば大腸菌、ハツカネズミ)についてはよく分かっているが、ヒキガエルの研究はまるでなかったから、寿命さえもはっきり分かっていないのだというのは『金沢城のヒキガエル』の話で、この本はダーウィニズム批判の書としても抜群におもしろくて、私は何度も読んだ本だが、研究テーマがどう選ばれ、その成果がどのように社会に伝えられ、どう利用されるかという点でいえば、放射線の影響についての研究と、根っこは同じなのだろうなと思った。
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福島原発の事故をきっかけに、書店でこの手の本が大量にプッシュされてます。これもその1つです。タイトルもそのまんま「プルトニウム」です。サブタイトルが「超ウラン元素の正体」ですが、日本のプルトニウム使用についての話が多いのでそれ系の副題にしてほしかったです。それからこの本、平成7年...
福島原発の事故をきっかけに、書店でこの手の本が大量にプッシュされてます。これもその1つです。タイトルもそのまんま「プルトニウム」です。サブタイトルが「超ウラン元素の正体」ですが、日本のプルトニウム使用についての話が多いのでそれ系の副題にしてほしかったです。それからこの本、平成7年(1995年)の内容なので国内の原発や増殖炉の状況については情報が古いです。 さて本書はまず、ウランに中性子をぶつけたら原子核が分裂する現象の発見から話は始まります。X線の発見や放射性物質の発見まではさかのぼりません。その後、ネプツニウム、プルトニウムの発見までの歴史を追っています。この辺は軽くさっと流す程度です。そこから核分裂によるエネルギーから、原子爆弾を作り出す話へと移ります。要所要所に半減期や、同位体別の崩壊形式などの解説が挟まれ、軍事目的と商業目的の原子力運用の違いがあまり差がないことに触れられています。次にプルトニウムの人体への影響についてです。外部からの放射線が人体に与える影響ではなく、プルトニウムを体内に取り入れた場合の影響です。半減期が長くアルファ線を出すプルトニウムがいかに悪影響かを詳しく解説しています。この中で驚いたのは、アメリカが戦時中に人体実験をしていたことです。プルトニウムは即座に影響が出る訳ではないため、余命短い患者なら問題無しとされたようですが、、。第2章は原子炉です。原子炉内でどういう事が起きているのか、どういう仕組みになっているのか解説がされています。古い本ですがこの辺の仕組みは変わっていないと思われます。次に高速増殖炉「もんじゅ」の仕組み。それらを循環する燃料、核燃料サイクルの仕組み。理想的ではあるが問題もあるという話が述べられています。トリチウムや最近ニュースでもよく聞くヨウ素、これらの危険性を指摘しています。第3章は核兵器に話が戻り、原子爆弾の歴史に触れられています。その後、戦時中のドイツがどれだけ核開発が進んでいたかを追っています。どうにも脱線的雰囲気のある章ですが、ドイツの核開発のリーダー的存在だったハイゼンベルクが政府に対して原爆開発に消極的な態度を取り続けたのが印象的です。この頃の科学者は、爆弾を作ることが科学なのか、科学者とはなんなのか、ノーベルと似た苦悩を抱いていたようです。戦後は世界的に核不拡散の流れになり、どのように各国の核を管理しているか、どういった課題があるかを説明しています。第4章は日本の核エネルギー計画についてです。日本は石油を始めエネルギー資源を他国に頼っているため、核燃料の利用に積極的です。原子力に関する技術は未だに未熟な状態ですが果敢に挑戦し、世界的リーダーシップを取ろうとしています。しかし、やはりプルトニウムと言う人間が扱うには危険すぎる物質が相手であるため、世界からの反応もいまいち不評です。そして福島原発でのこの事故。やはり無謀な挑戦だったんでしょうか。最終章ではカレン・シルクウッド事件などの原子力利用の課題を挙げて終わります。全体的に分かりやすいんですが、冒頭にも書いたようにプルトニウムによる原子力エネルギーの運用と課題、そう言った内容です。人体への影響については、同じくブルーバックスの「人は放射線になぜ弱いか」と併せて読むとより一層理解を得られると思います。
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プルトニウムとその活用、危険性について分かりやすくまとめてある。 【プルトニウムの危険性】 プルトニウムのα線による外部被曝は無視できる。危険なのは内部被曝と化学的毒性。 プルトニウムが放射するα線はLETが大きいうえに飛程が短いので、局所的な細胞に大きな影響を与える。 さら...
プルトニウムとその活用、危険性について分かりやすくまとめてある。 【プルトニウムの危険性】 プルトニウムのα線による外部被曝は無視できる。危険なのは内部被曝と化学的毒性。 プルトニウムが放射するα線はLETが大きいうえに飛程が短いので、局所的な細胞に大きな影響を与える。 さらにPu-239の半減期は24000年(生物半減期は100年(骨),40年(肝臓))と長いため放射線量の減衰が少ない。 一方短期的には半減期の短いPu-238がα線を多く放出するうえ、β線を放出する半減期の短い同位体も存在するので、全プルトニウム同位体を含めると非常に複雑かつ致命的な影響を与えることになる。 このような原因からプルトニウムは「地上最大の猛毒」と呼ばれる。 しかし、硝酸プルトニウムのように可溶性であれば経口摂取となり排泄されるので比較的影響は小さくなるし、酸化プルトニウムのような粉末状でも数ミクロン以下でなければ排出される。 数ミクロン以下の酸化プルトニウムはプルトニウム燃料を作る時などで生じるが、プルトニウムによるヒトの発癌が明らかに認められたことはない。 【高速増殖炉】"高速"の速中性子をU-238に当て、核分裂による発電と、核反応によるPu-239"増殖"を同時に行う原子"炉"。減速材を用意する必要が無く、自然に多いU-238を用いるのが利点。 熱伝導が良
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