アダムとイブはなぜ快感を進化させたのか 性と生命のサイエンス

金明観(著者)

• 販売会社／発売会社: 大和書房/
• 発売年月日: 1995/07/05
• JAN: 9784479390381

商品レビュー

2016/11/26

人間はとても性欲の強い生物だ。普通の生物は発情期というものがあって一定の期間内で性交渉をするのに対して人間は常に発情しうる。また性交渉も通常のやり方だけでなく多様な形が存在し、道具とか脳内の妄想、言葉なんかを駆使してそれを堪能している。
ここまでだと人間がただの変態という結論で終わってしまう。しかし、こうなったのはむしろ生理的な機能が極端に低下した生物としての生存戦略のひとつだとも思える。常に性交渉できる状態にしておかないと、子供を産めなくなってきているのではないか。もちろん常に性交渉できる状態なのにも関わらず文明の発達度合によって出生率は徐々に低下しているのは否めない。でもそういった観点から人間の性文化を見るとすごく興味深い。だってＳＭとかコスプレとか性交渉を複雑化かつ困難にしているだけに見えるのに、そのおかげで興奮が高まるってとても不思議だ。