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ピアニストという蛮族がいる 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 1995/03/10 |
JAN | 9784167568016 |
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ピアニストという蛮族がいる
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ホロヴィッツ、ラフ…
ホロヴィッツ、ラフマニノフ等歴史に残る大ピアニストのエピソードが紹介されている。 なかでも、日本最初の女流ピアニスト、久野久の壮絶な人生は一読の価値あり。
文庫OFF
日本に西洋音楽がはじ…
日本に西洋音楽がはじめて取り入れられた時の様子の話が新鮮でした。そしてその時代にもて遊ばれたひと・久野久子嬢のエピソードには心が痛みました。久子嬢は「ぶっ叩く」ようにピアノを弾き、そのすがたはエロティックとさえ言えたそうで・・・エロティックな狂人。素敵。ほかにも著名なピアニストに...
日本に西洋音楽がはじめて取り入れられた時の様子の話が新鮮でした。そしてその時代にもて遊ばれたひと・久野久子嬢のエピソードには心が痛みました。久子嬢は「ぶっ叩く」ようにピアノを弾き、そのすがたはエロティックとさえ言えたそうで・・・エロティックな狂人。素敵。ほかにも著名なピアニストに関するエピソードが盛り沢山。ちなみに私がBOOK OFF店舗で買ったこの本の冒頭に蛍光ペンでラインが引いてあった箇所があって、そこを見ると前の持主はピアニストを志していたようだが、その後は一箇所もラインが引いていな
文庫OFF
2016年に亡くなった著者の「変わり者」「数奇な運命」「天は二物を与えた」ピアニストたちの魅力的な群像に迫る好エッセイ。 まず、ピアノは基本的に男性が弾くことを前提に発展してきた楽器という歴史をもちながら、今なお世界で行われているピアノコンテストは他のスポーツ競技のような男女別で...
2016年に亡くなった著者の「変わり者」「数奇な運命」「天は二物を与えた」ピアニストたちの魅力的な群像に迫る好エッセイ。 まず、ピアノは基本的に男性が弾くことを前提に発展してきた楽器という歴史をもちながら、今なお世界で行われているピアノコンテストは他のスポーツ競技のような男女別ではないという指摘(P285)は目から鱗でした。(もちろん、後段で、女性にしか弾けない繊細さもある点にも言及しています) そして、明治初期に日本人ピアニストの歴史をリードしたのが、男性ではなく女性だったことは、楽器演奏なんて女の道楽だという時代背景と無関係ではなさそうです。 未だ男尊女卑という風潮が強く残っていた当時に、女性がピアノを教えて高給を取る(音楽学校の教授として)こと自体が嫉妬と羨望の眼差しで、決して暖かく迎え入れられたわけではなかったのでしょう。 さらに、やっと西洋の文明開化の音がし始めたころですので、洋楽器であるピアノが本来どんな弾き方をしてどんな音色を出すのかという最高のお手本がないまま、ほとんど独学(海外からピアノの先生を招きましたが二流でした)と激しい練習のみで物にせざるを得ません。 特に、初めてヨーロッパにわたって自身の努力が報われなかったと悟り、投身自殺した久野久は、15歳でピアノをはじめるという晩学を血のにじむ努力だけで補ってきただけに、その努力がまるで意味がなかったことを認めることは自分の人生を全否定された心境だったのでしょう。 そして、天が二物を与えたアイリーン・ジョイス(美貌で女優になった)、パデレフスキー(カリスマ性でポーランド首相になった)の話も面白かった。 性豪でもあったバッハ、ホロビッツやラフマニノフの奇行、天才児としてデビューしながら消えていった人たちなどの様々なエピソードを交えて、飽きさせません。 お買い得の1冊です。
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