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アダンの画帖田中一村伝 田中一村伝
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館/ |
発売年月日 | 1995/04/01 |
JAN | 9784093871495 |
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アダンの画帖田中一村伝
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商品レビュー
4.8
5件のお客様レビュー
この本は昭和61年に道の島社から発行され、その後絶版となり、平成7年に小学館から再刊されました。 書いたのは南日本新聞社の中野惇夫さん。 奄美大島へ赴任し、田中一村を知り、「一村の息遣いが聞こえるところまで取材したい」という思いで書かれた本。 とても細かく丁寧に書かれていて、...
この本は昭和61年に道の島社から発行され、その後絶版となり、平成7年に小学館から再刊されました。 書いたのは南日本新聞社の中野惇夫さん。 奄美大島へ赴任し、田中一村を知り、「一村の息遣いが聞こえるところまで取材したい」という思いで書かれた本。 とても細かく丁寧に書かれていて、一村という人物がよく分かる内容になっています。文章も読みやすい。 最後は泣きながら読み、涙が止まらなくなりました。 著者が取材中、一村の旧友からかけられた言葉。 「米邨さんの生き方は、日本人の生き方の手本を示していると思う。昔であれば修身の教科書に載ってもおかしくないような方だ。ぜひ広く紹介の労をとってほしい」 正にその通りの人物でした。 自分の絵を描くことが全てであり、それこそが生きることであった人。 絵に対する思いが凄過ぎるし、人に対しての優しさも凄過ぎる。 真面目で勤勉で思い遣りがあって、本当に素晴らしい人物。 作った野菜や果物の良い物を人にあげて自分はくずや傷んだものを食べる。 戦後のさらに貧しい時に炭を盗まれたら盗まれると自分が豊かに思えると笑って言えるとか、 売る絵は描かないと決めて自給自足の貧しい暮らしをし、奄美では絵を描くために安賃金の仕事を5年し、切り詰めて貯めたお金が底を尽きるまで絵を描く生活をするとか、 いつか評価してもらえればいいとか、 私にとっては泣きポイントしかない生き方の人。 2022年7月に奄美大島へ行った時に、田中一村美術館で実物の作品を観たけど、その前に読んでおくんだったと後悔しました。 絶対に作品の見え方が違ったはず。 代表作の『クワズイモとソテツ』はアンリルソーの『蛇使いの女』に似ている(もちろんルソーよりは巧い)と思ったのだけど、一村がピカソを好きだったと知り納得しました。 日本画で南国の風景というのが新しいし、構図や色も珍しいし、田中一村はもっと評価されるべきだと思っていたけど、人物を知ってさらに強くそう思うようになりました。 世界的に評価されて良い画家だと思います。 奄美大島は遠いけど、奄美に行く機会があったら是非田中一村美術館(奄美パーク)で実物の作品を観て欲しいです。空港からすぐだし、美術館も景色もとても良いので。 美術館はご立派な施設なのに来場者が全くいないので経営が心配になります。
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「アダンの画帖 田中一村伝」、1995.4発行です。高倉健さんの「南極のペンギン」の中で8番目のエッセイ「奄美の画家と少女」があります。ハンセン病で入院中の少女が擦り切れたお母さんの写真をいつもベンチで眺めていた。あるとき、肖像画にすると痛まないよといって絵を描いた画家が。少女が...
「アダンの画帖 田中一村伝」、1995.4発行です。高倉健さんの「南極のペンギン」の中で8番目のエッセイ「奄美の画家と少女」があります。ハンセン病で入院中の少女が擦り切れたお母さんの写真をいつもベンチで眺めていた。あるとき、肖像画にすると痛まないよといって絵を描いた画家が。少女がお礼のお金がないと申し訳なさそうにうつむくと、お礼は元気になることだとにっこり笑った画家。それが、田中一村です。大正15年上野の東京美術学校に入校、結核と家の事情で3ヶ月で中退するも、生涯同級の東山魁夷をライバルとして絵に精進を!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2014.10―読了 坦坦とした平易な語り口で、シンプルに事実のみが重畳されていくこの伝記は、 なればこそ、頑ななまでに画業に徹した一村自身の特異性が、 愈々光芒を放ち、見事なまでに起ちあがり、激しく迫りくるのだ。
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