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死者たちの回廊 よみがえる「死の舞踏」 平凡社ライブラリー82
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 平凡社 |
| 発売年月日 | 1994/12/15 |
| JAN | 9784582760828 |
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死者たちの回廊
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商品レビュー
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3件のお客様レビュー
中世ヨーロッパで大流行した〈死の舞踏〉の図像成立の謎を追った美術史家の西欧旅行記。 いかにも雑誌連載コラムという感じだった『屍体狩り』とは異なり、本書では時事ネタは扱わず〈死の舞踏〉より早く成立していた〈三人の若者と三人の死者〉や、イタリアで普及した〈死の勝利〉の図像と比較し...
中世ヨーロッパで大流行した〈死の舞踏〉の図像成立の謎を追った美術史家の西欧旅行記。 いかにも雑誌連載コラムという感じだった『屍体狩り』とは異なり、本書では時事ネタは扱わず〈死の舞踏〉より早く成立していた〈三人の若者と三人の死者〉や、イタリアで普及した〈死の勝利〉の図像と比較しつつ、「ダンス・マカブル」という呼称にまつわる謎も紐解いていく。図版が少なめなのは残念だが、フランスを中心にした〈死の舞踏〉文化圏のことがよくわかる一冊だと思う。 〈死の舞踏〉が大流行した背景には中世ヨーロッパを襲ったペスト禍があったわけだが、その原因をユダヤ人になすりつける陰謀論も起こり大虐殺がなされた。ダンス・マカブルはペスト、百年戦争、ユダヤ人大虐殺を経て死の平等性を説く寓意画として描かれたのである。 その「マカブル」の起源が実はユダヤ教の大偉人とされるユダ・マカベウスにあるのでは、という後半の論はとてもスリリングで面白かった。推論の上に推論を重ねた仮説だが、「マカブル」がユダヤ人から来ているのであれば、感染病や戦争の悲劇だけではなく自分たちが起こした加害すらも死の平等の名の下に相対化してしまおうとする民衆のしたたかさをより強く感じられる。 生者と死者が一列に並んで練り歩く図なのだから旅芸人のパフォーマンスや葬列の作法とも無縁ではないだろう。元は権威に対する下からの価値転換の試みだったはずの「死の平等」が、教会や墓地の壁画に使われることで弱体化され、王や教皇の横に並ぶ骸骨を見て溜飲を下げるガス抜き程度の毒量に変わってしまったのかもしれない。
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いきなり極私的なことを書きつけて申し訳ないが、個人的には修士論文の際、とてもお世話になった本。ボードレールの詩篇「死の舞踏」、「無能な修道僧」を読み解くための基礎知識を与えてくれた。 ペストが蔓延した西欧中世に突如現れた「踊る骸骨=死の舞踏」の起源をめぐって書かれている本書が...
いきなり極私的なことを書きつけて申し訳ないが、個人的には修士論文の際、とてもお世話になった本。ボードレールの詩篇「死の舞踏」、「無能な修道僧」を読み解くための基礎知識を与えてくれた。 ペストが蔓延した西欧中世に突如現れた「踊る骸骨=死の舞踏」の起源をめぐって書かれている本書が、ところで何故これほど人を落ち着かせてくれるのか。「腐乱した屍か、あるいは骸骨に近い状態の死者が、生きている者の手をとり、また肩に手をかけ、不気味な笑いを浮かべて墓地へといざなう姿を描いた」死の舞踏の、モラル・メッセージはこう言われる、「いかなる身分、職業であろうと、また老若男女を問わず、生きとし生ける者はすべて死を前にしては平等であり、遅かれ早かれ死にゆく運命にあることを物語っているのである」。この死を前にした緩やかな虚無感に苛まれることが安らぎの源なのではないだろうか。 まずはDance macabreで検索して、その骨々ロックに酔いしれろ!?
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欧州中世史の資料として、当時の人々の死との付き合い方について何か発見があるかと思い読み始めた。表紙にも本文内にも骸骨がいっぱいでなかなか面白そうであった。 医学が未発達だった当時は病気になることそのものが死を意味する。未知の世界は今よりきっと身近なものだったに違いない。詩や絵を...
欧州中世史の資料として、当時の人々の死との付き合い方について何か発見があるかと思い読み始めた。表紙にも本文内にも骸骨がいっぱいでなかなか面白そうであった。 医学が未発達だった当時は病気になることそのものが死を意味する。未知の世界は今よりきっと身近なものだったに違いない。詩や絵を通して理解しようとしていたのだろう。 紀元4世紀頃のアレクサンドリアの聖マカリウス伝説によると、天国と地獄のいずれがより住みやすいのか、視察できたという。 コンデの『三人の死者と三人の生者の賦』を基にした『三人の死者と三人の生者』はフランスに、ペトラルカの『凱旋』を基にした『死の勝利』はイタリアに、と地域による特徴がかなりはっきりしている。 『死の舞踏』の図像の最も古い作例(1424年)があった聖イノサン墓地は市場となりレ・アールとなった。今となっては跡形もなく、そう考えると現在ショッピング・モールとなっているパリ市で一番粗雑な地域となってしまった姿が虚しい。 この間ピサに行ってきたのにカンポ・サントのフレスゴ画を見逃していたのがショック。斜塔より見る価値があったはず。 もう少し軽く読めると思ったのだが、著者の「死の舞踏」研究があまりに深すぎるせいか、だんだんついていけなくなる気がした。
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