新「超」怖い話(2) 勁文社文庫21

樋口明雄(著者)

• 販売会社／発売会社: 勁文社/
• 発売年月日: 1994/07/01
• JAN: 9784766920239

商品レビュー

2021/04/21

勁文社から発刊された『新「超」怖い話』シリーズ第２弾。
1994年作品。

執筆者は、樋口明雄氏、デルモンテ平山(平山夢明)氏、加藤一氏。

タイトル通り「超」怖い、かどうかはともかく、平山氏執筆分のホラー描写が格段にアップした印象です。

「第一章　物にまつわること」で、中に人体の一部が入っている、という体験談が二編あり、それはサイコスリラーのような感じもあります。

「第三章　場所にまつわること」での、マンション怪談二編「うしろの正面」「ゴミ袋」、病院怪談「病院の話」、自殺名所でもある観光地の怪談「管理人」は名エピソードと言ってもいいでしょう。
どれも奇をてらうことない正統派怪談なのですが、じわじわと迫り来る怪異の描きかたが、まるでホラー映画を観ているようなものがありました。

更には、怪異体験談という枠には収まりきれない、怪異もある短編小説と言ってもいいものもあります。
嫁姑間の感情のすれ違いを描いた「シヅさんの布団」。
社会制度の闇とも言える部分を描いた「CDと老人」。
共に老人問題を抱えた話で、高齢化社会が進むと共に、更なる輝きを増していく二編。

2018/12/25

実話だから仕方ないんだろうけど、夢さん以外は、ちょっと詰めが甘い印象が。。。やっぱ、夢さんが抜きん出ているという事か！ｗ

2009/01/11

【目次】
　まえがき
第一章　物にまつわること
　ポケベル／宙に浮かぶ少女／足を引っ張りに来た幽霊／一万円のナナハン／蝶のバス／居候／壁の声／パチンコ／赤い卵／小包／燃えた自動販売機／水難あり／TV泥棒／シヅさんの布団
第二章　人にまつわること
　天井ババア／死相が見える……／死者のヤキモチ／赤い稲妻／ボールをつく子／福禄寿の話／おすそわけ／幽体離脱接近遭遇／真夜中の訪問者たち／CDと老人
第三章　場所にまつわること
　超高層ビルの動物／劇場に棲む／蛇の生き霊／大崎三条の渡し守の話／うしろの正面／コンビニに出るもの／ゴミ袋／編集部の怪異／病院の話／開かずの蔵／管理人
　あとがき