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警察庁出入り禁止
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警察庁出入り禁止

寺沢有(著者)

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警察庁出入り禁止

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 風雅書房/
発売年月日 1994/12/10
JAN 9784894240445

警察庁出入り禁止

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2019/12/24

本書は著者が様々な警察の疑惑を取材した内容をまとめたものである。雑誌への発表記事が大半であるが、掲載が見送られた内容も含まれている。内容は公安警察による排外主義の扇動、交通違反取締りの恣意性、パチンコ業者との癒着など多岐に渡る。 書名は著者が警察庁及び警視庁から取材拒否されたこと...

本書は著者が様々な警察の疑惑を取材した内容をまとめたものである。雑誌への発表記事が大半であるが、掲載が見送られた内容も含まれている。内容は公安警察による排外主義の扇動、交通違反取締りの恣意性、パチンコ業者との癒着など多岐に渡る。 書名は著者が警察庁及び警視庁から取材拒否されたことを記念する意味が込められている(2ページ)。警察が都合の悪い事実を報道するジャーナリストを取材拒否にすることは他でもあります。小笠原淳『見えない不祥事 北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』でも取り上げている。 著者の寺澤有氏は警察の不正を執念深く追及するジャーナリストである。その原点には高校生の時に体験した警察の理不尽な交通取締りへの憤りがあると本書で告白している。「その取締りから10年以上たった今でさえ、現場にいた警察官3名の顔と名前はハッキリ覚えている」と述べる(102ページ)。 他の方も同種の経験を指摘する。「けれどある日のこと。自転車に乗っていたら突如停止を命じられる。すると「この自転車はキミのか?」。自転車泥棒の嫌疑だ。猛烈に腹が立ち、ここから警察不信が始まった」(国沢光宏「パトカー、白バイ、おまわりさん、子供のころはみんな大好き…なのに、私はこうして警察を嫌いになった!?」clicccar 2018年6月6日) 私は大手不動産会社から不利益事実(隣地建て替えなど)を説明されずに問題物件を騙し売りされた。不都合な事実を隠して問題物件を騙し売りする詐欺的商法と泣き寝入りを迫る不誠実さには激しい憤りを抱いた。その憤りが市民記者活動の出発点にもなっている。それ故に著者の憤りと、その後の警察不祥事報道への執念は非常に理解できる。 往々にして世の中を変える原動力は個人的な体験に基づく私憤である。過去を水に流すことを是とする非歴史的な民族性を特色とする日本では、過去を忘れて心機一転する人を度量があると持ち上げる傾向があるが、そのような人間ばかりでは反省も改善も進歩もない。焼け野原から経済大国にしてしまう前に進むことしかできない発想は随所で行き詰まりを見せている。理不尽なことに対しては理不尽であると言い続けることが大切である。 本書は様々な問題を取り扱っているが、中でも衝撃的なものは群馬県警高崎署の警察官が木刀でバイク走行者をメッタ打ちにしたという疑惑である。警察は市民の犯罪捜査への協力が得られないと嘆くが、「その原因は、日頃市民と接する機会の多い交通警察があまりにも市民の反感を買っているからだ」と警察官の中にも原因が警察側にあることを認識している発言をしている(221ページ)。 警察への批判が本書のメインテーマであるならば、サブテーマは警察発表を垂れ流すだけで、自ら取材して報道しようとしないマスメディアへの批判である。寺澤氏がスーパーバイザーを務めた映画「ポチの告白」でも警察とマスメディアの双方が批判されている。本書の問題意識が、そのまま「ポチの告白」につながっていることが理解できた。

Posted by ブクログ

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