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街道をゆく(34) 大徳寺散歩、中津・宇佐のみち 朝日文芸文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 朝日新聞社/ |
発売年月日 | 1994/09/01 |
JAN | 9784022640451 |
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街道をゆく(34)
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商品レビュー
3.8
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鎌倉期に花園天皇の保…
鎌倉期に花園天皇の保護を受け創建された大徳寺は、南北朝の権力の移転から室町幕府に疎まれますが、足利3代義満の時代にトンチで知られる「一休宗純」を排出し禅宗の寺として、その後の繁栄を築きます。
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前半が大徳寺散歩、後半は中津・宇佐の道。 後者をお目当てに読んだが、大徳寺の方も、一休の話などとても面白く読めた。『陽気な禅』という章の、雲水をしていた頃を懐かしむ禅僧たちの話も印象に残っている。 中津・宇佐の方は、道鏡失脚のきっかけとなった宇佐八幡の神託と、それを果敢に伝えた兄...
前半が大徳寺散歩、後半は中津・宇佐の道。 後者をお目当てに読んだが、大徳寺の方も、一休の話などとても面白く読めた。『陽気な禅』という章の、雲水をしていた頃を懐かしむ禅僧たちの話も印象に残っている。 中津・宇佐の方は、道鏡失脚のきっかけとなった宇佐八幡の神託と、それを果敢に伝えた兄妹の話も良かった(神託は兄妹の独断だったのではと筆者は述べている)し、豊臣秀吉の時代頃からこの土地の統治者の移り変わりも面白い。細川忠興が堤防を築くのに農民を徴収せず、武士だけで工事をし、設計も測量(らしきこと)も自分で歩いて行なったという話に感心した。その堤防が300年もったというのも驚き。 あとは福沢諭吉の話がどれも興味深かった。特に母御についての記述(「平明」な性格だったと言い、当時の武家の女性としては破天荒と思われるエピソードが次々紹介される)が楽しい。『福翁自伝』読んでみようかという気持ちになった。 ただ、須田画伯への言及が一度もないのが寂しかった。「挿画・須田剋太」とあるので、同行されたのではないかと思うが。
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やっぱりこの紀行シリーズはとにかく好きな人物とその周辺を見て回るということで、必然的に好意的論調になりますわな。福沢という人物も小説の題材として取り上げていたならば、少々辛辣なコメントもこの作家からは出そうなもんですが、影を潜めてます。 その結果、良い意味でも悪い意味でも古き良き...
やっぱりこの紀行シリーズはとにかく好きな人物とその周辺を見て回るということで、必然的に好意的論調になりますわな。福沢という人物も小説の題材として取り上げていたならば、少々辛辣なコメントもこの作家からは出そうなもんですが、影を潜めてます。 その結果、良い意味でも悪い意味でも古き良きを懐かしむ傾向が出ているかと。当方、この作家の流れを理解していないので迂闊には言えないと重々承知の上で敢えて言うなら、歳を取るとはこういうことかも知れませんなぁ、、、
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