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洲崎パラダイス 集英社文庫
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商品詳細
内容紹介 | 内容:洲崎パラダイス.黒い炎.洲崎界隈.歓楽の町.蝶になるまで.洲崎の女 |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 1994/09/20 |
JAN | 9784087482133 |
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洲崎パラダイス
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
東京に洲崎という歓楽街があった、ということを伝える一冊かと思います。 映画が印象的だったのと、芝木好子の他作品が良かったので手に取りました。しかし原作からは映画ほどの感銘を受けませんでした。題材は面白く衆目を集めるものですが、おそらく著者が歓楽街の「中の」人ではないせいでしょうか...
東京に洲崎という歓楽街があった、ということを伝える一冊かと思います。 映画が印象的だったのと、芝木好子の他作品が良かったので手に取りました。しかし原作からは映画ほどの感銘を受けませんでした。題材は面白く衆目を集めるものですが、おそらく著者が歓楽街の「中の」人ではないせいでしょうか、なんとなくリアリティがなく、メロドラマに終始してしまっているように感じました。 個人的には、芝木好子なら「湯葉」とそれに続く作品の方がよいと思います。
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===qte=== 芝木好子「洲崎パラダイス」 東京・江東 あああ、あたしたち、この河の外にいるのねえ 2023/7/1付日本経済新聞 夕刊 かつて夜の洲崎を彩ったネオンの灯はもうない。当時のように横たわる目ぬき通りを、赤信号が照らしていた=積田檀撮影 かつて夜の洲崎を彩ったネオ...
===qte=== 芝木好子「洲崎パラダイス」 東京・江東 あああ、あたしたち、この河の外にいるのねえ 2023/7/1付日本経済新聞 夕刊 かつて夜の洲崎を彩ったネオンの灯はもうない。当時のように横たわる目ぬき通りを、赤信号が照らしていた=積田檀撮影 かつて夜の洲崎を彩ったネオンの灯はもうない。当時のように横たわる目ぬき通りを、赤信号が照らしていた=積田檀撮影 高度成長は東京の古い掘割や運河をほうぼうで埋めた。だから、歩くと川の名残によく行き合う。その路地だけやけにくぼんでいたり、街なかを緑道が貫いたり。 地下鉄東西線の木場駅を出てすぐ、大通りを江東区東陽1丁目方面へ折れる一角もそうだ。アーチを描く路面から、以前は川をまたいでいたのだと知れる。道路の下で埋め立てられた洲崎川は公園になっている。海が近い。 かつて洲崎弁天町と呼ばれたこの近辺には、1950年代の売春防止法施行まで赤線地帯があった。まだ流れていた洲崎川を渡り、ネオンが彩る「洲崎パラダイス」のゲートをくぐれば色街であった。 もっとも、本作の舞台は廓(くるわ)の内側ではない。川を渡る手前の一杯飲み屋だ。 若い連れ合いの義治と根無し草で暮らす蔦枝は、ここに転がり込み女中として働き始める。金もつてもない、あてどない男女の襞(ひだ)が描かれる。 実は蔦枝は洲崎の元娼婦である。赤線の境である洲崎川は、蔦枝の過去と今を隔てる一線でもあるわけだ。川の向こう側へ戻るつもりはない。だがぐずぐずと甲斐(かい)性のない義治にもひどくいらつく。 閉塞する蔦枝は、飲み屋にやってくるきっぷのいい中年男にまとわりつく。すしでもつまもうか。雨の夜、もつれ合うように飲みに出れば、あとはもう一気。翌朝には日本橋で真新しい着物まで買わせる手管である。 「売春宿のいわば蛭(ひる)のような吸い口が、彼女の生き方にもあった」。川を渡ろうが渡るまいが、蔦枝は何も変わらなかったのだ――といってしまえばそれまでだ。だが人のそんな哀歓と矛盾をこそ、作家は見つめた。しげく洲崎へ通い、人間観察を重ね、連作「洲崎もの」を開花させた。 今は静かな住宅街である。川が消えて彼岸も此岸(しがん)も既になく、町名からさえ「洲崎」が失われて久しい。それでも往時を思いつつ、ふらりと歩くのは悪くない。 古いそば屋に入る。「夕方になると、おねえさん方が外にイス出してきて座ってね。きれいだった。子供は早く帰んなって言われてね」。おかみさんが幼いころのパラダイスの様子を語ってくれた。街が移ろっても、人の記憶は時に意外なほど鮮やかだ。 梅雨空を見上げながら歩いていたら、街路樹が落とした実に蹴つまずいた。だいだい色、熟れた梅だろうか。 「アンズだよ。ジャムにするんだ」。背中から老婦人の声がした。手には拾った実が詰まったポリ袋。なるほど。とろ火の鍋で煮詰まってゆく果肉。ほんの一瞬、昭和が匂った気がした。 (編集委員 山本有洋) しばき・よしこ(1914~91) 東京・浅草の呉服商の娘として育つ。東京府立第一高等女学校卒。41年発表の「青果の市」で芥川賞。下町への追憶や、仕事や芸術に打ち込む女性を細やかに描いた。「湯葉」「隅田川暮色」などで受賞歴多数。 「洲崎パラダイス」は「洲崎の女」「歓楽の町」など一連の洲崎ものをおさめた短編集のタイトルでもある。作者は「夜ふけの洲崎の暗い海を幾度のぞいたことだろう」と振り返っている。川島雄三監督による56年の映画化では、蔦枝を新珠三千代、義治を三橋達也が演じた。夜の洲崎川にゆらめくモノクロームの光が、新珠の物憂い表情に照り返すのが美しい。(作品の引用は読売新聞社「芝木好子作品集第一巻」) ===unqte===
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凄く久しぶりに本読んだ。東京に洲崎と言う遊郭があったと知って興味持って読んでみた。赤線地帯に暮らす女性達の哀切さと力強さがとても良かった。この人の小説もっと読んでみたい。
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