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パタゴニアふたたび
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パタゴニアふたたび

ブルースチャトウィン, ポールセルー【著】, 池田栄一【訳】

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パタゴニアふたたび

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社/
発売年月日 1993/12/25
JAN 9784560043158

パタゴニアふたたび

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2015/11/21
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 今、「旅」に興味ありと言ったら、知人からブルース・チャトウィンという作家を紹介され、いくつか著作を図書館に予約、最初に届いたのがこれだった。しまった、代表作「パタゴニア」の続編というか、その後に出た一冊だった。内容はカブるらしい、というか、そこからの引用を用いつつ、パタゴニアを思索の上で再訪しようという試みのようだ(ゆえに「…ふたたび」)。  相方がいて、ポール・セルーという、同じくこちらもパタゴニアにまつわる著作(「古きパタゴニアの急行列車」)をものしている作家さんらしい。あとがきで知ったが映画「THE MOSQUITE COAST」の原作者だとか。あの映画は大好きな作品だ。内容もだが監督、俳優もお気に入りなところが嬉しい。主人公(ハリソン・フォード)が息子(リバー・フェニックス)に「川を下るのは死体だけだ。生きているなら上流をめざせ!」的なセリフを吐いて家族を未開のジャングル生活にどんどん巻き込んでいくお話。この台詞や、前半のシーンでジャングルに赴くには「夜明け前、午前4時の勇気が必要だ」なんて素敵な台詞が出てくる。これらを主人公に語らせたのなら(映画の脚本家による脚色でなく)、ポール・セルーも雄々しき精神の持ち主なんだろうな、と思う。  チャトィンについては本家「パタゴニア」を読んでからにしよう。  そんな2人が、地の果てパタゴニアにまつわる話を自らを”文学的旅行者”と名乗って交互に語り合う形式で本書は進む。ダーウィン、マゼランなどのかつての冒険者から、果てはブッチ・キャシディ&サンダンス・キッドまで登場。彼の地にまつわる様々な感慨や、”「ペンギン」という語は、ウェールズ語(「ペン=グウィン」)で「飛べない鳥」という意味”などの豆知識、過去の文学作品、紀行文の引用や自分たちの知識を、相手がこういえばああいうという感じで、かけあいの様相で次々に繰り出す(あとがきでは”連歌”に例えてある)。  後半の文学作品、航海日誌の引用の応酬は、大足族の逸話、ブッチ・キャシディの顛末など事実として面白いのだが、知識の披瀝に終始た感じでいささか散漫。前半の茫洋、漠然とパタゴニアについて当人らが語ったり、引用してきた文章たちが旅情を誘われていいのだ。 「そして長い旅路のあと、やっとパタゴニアに着いたとき、ここは一体どこなんだろう、といった感覚に襲われた。だが、何より驚いたのは、自分がまだこの地球上にいることだった。」 「この土地にこちらの想像力をたくましくさせる何かがあることだけは間違いない。パタゴニアの平原は際限なく続いており、容易に横断を許さないので、それだけに未知の領域も多い。はるか昔から今のままの姿で続いてきたことを感じさせる平原。そして、将来にわたって、今のままの姿で永遠に続いていくことを予感させる平原なのだ。」 「ダーウィンの過ちは、パタゴニアに何かを探そうとしていることだ。(中略)パタゴニアには何も求めないほうがよい、とハドソンは言う。ただそれを感じ、感動せよ、と。」 「人の死に様はどうあるべきか? 完璧な死とは「パタゴニア的」な死なのだ。」  こうまで言われると、いつかはパタゴニアに行ってみたいと思わされる。最後は、言いたいことを言い合って、特に結論もないまま、読者は放り出される。その先はパタゴニアに行ってみてください、ということなのか。  アフリカに生まれた人類が、グレートジャーニーの果てに辿りついた先が、そこだとすれば、途中の土地で留まってしまった我々のDNAには、遥か彼方のこの地を求める欲求が眠っているのかもしれない。そんなことを思わされる一冊だった。 (余談)映画『明日に向かって撃て』のブッチ・キャシディのその後を書いたところ。「アメリカに帰国し、畳の上で死んだ」とあるが、この翻訳はどうなの? ポール・ニューマンが畳の上で死んでるイメージですよ(苦笑) あと、最後のほうに、「三途の川の渡し守」なんて言葉も出てくるのだけど、遥か南アメリカの最南端まで飛んでいた意識が、一気に近所のお寺の境内に引き戻される感覚。西洋思想でも三途の川はあるのかと気になって調べてみたら、ギリシア神話で、この世とあの世を分けるステュクス・アケロンという川があるそうな(そこにはカローンという渡し守がいることになっている)。 おそらく原書はこの話を書いてるのだろうが、手っ取り早く訳すには”三途の川”ってことなんでしょうね。  畳の上で死んで三途の川を渡ったブッチ・キャシディは、”成仏”できたのかしらん(笑)

Posted by ブクログ

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