グローバル企業の盛衰 歴史に学ぶ繁栄の条件、滅亡の原因

井上隆一郎【著】

• 販売会社／発売会社: ダイヤモンド社/
• 発売年月日: 1993/06/10
• JAN: 9784478340196

商品レビュー

2013/02/25

これがすべてではないのでしょうが、
並べて観ることで「あ～～なるほどな」と全体感をもつことができる。
といっても、一つの視点として捉えて自分なりに吟味をすることを怠ってはいけませんが…

さて、1つの捉え方として・・・

企業の国際化とは、
そもそもはどれもモノの価値交換の国境を越えた拡散であり、

その拡散が1点から拡大する米国型、すなわちグローバル企業と、
1点から始まった型が飛散する西欧型、すなわち多国籍企業という違いが観られる。

またそれは、
モノの調達の効率化と企業の経営理念の選択によって、
つまり、経営方針によって国際化の仕方が異なってくる。

加えて、世界の歴史的変化や技術的革新によって、
求められるモノが変化し、
例えば、労働賃金効率を求めた生産拠点の拡大のように、
モノの所在の選択と効率化によって、
企業組織の構造や拠点が順応していった。

そして、その拡大の効率化としてM&Aという効率的拡大となった。

なんて流れがあるようだ。

日本は200年という鎖国という歴史的背景もあるが、
それよりも、紀元前3000年ごろからヨーロッパの貿易が始まったというから、日本は世界の流れに遅れているというよりも、必死にあとをついているようなものなのかもしれない。

が、時間と距離が小さく小さくなった現在においては、
これまでの世界の流れの後をついていくことだけが国際化という事もなかろう。。。とも思うのである。

なんて風に、その全部を観ることなんて全くできないところのかけらを考えるきっかけになる一冊。