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硝子生命論
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 1993/07/15 |
JAN | 9784309008486 |
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商品レビュー
3.7
6件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
死体人形作家ヒヌマユウヒ、彼女の失踪とそれを追い求める形の果ての人形王国国家への到達.人間から書物になってしまった私の語りで描かれた男性を必要としない少年の人形とアンドロイドの世界は,女性にとっての憧れの地なのだろうか.
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機会があって、読ませていただいた本である。なかなか興味深い読書体験だった。終盤の論理的な狂気描写にはさすがに気疲れしてしまったけれど。 ここで描かれるものは私には「意思を持つ他者への嫌悪と恐怖」と感じられるのだけど、少なからず共感するところもあって、なかなか興味深い読書体験...
機会があって、読ませていただいた本である。なかなか興味深い読書体験だった。終盤の論理的な狂気描写にはさすがに気疲れしてしまったけれど。 ここで描かれるものは私には「意思を持つ他者への嫌悪と恐怖」と感じられるのだけど、少なからず共感するところもあって、なかなか興味深い読書体験であった。 本質的には某巨大掲示板で女性への嫌悪を撒き散らす向きと変わらない。傷つけられることへの過大な恐怖は、結局のところ自己へのコンプレックスの裏返しだ。 特に異性(男性)への攻撃的な描写には社会的にパートナーとなるべき存在への抑圧的な感情が見られ、自分を傷つける意思を廃した人形を代替として扱う屈折は、現代のオタク評論でも読んでいるような心地で読んでしまった。このへん、作者の慧眼を感じ入るべきか、時代が変わり性別が反転しても人の本質は変わらないと思うべきか。 ただ、女性がこうした感情を持つ場合、男性とは比較にならないほど「性的暴力」の可能性が潜んでいる。その点では、男権主義的な社会への反発以上に、含みをもって描写されている気がする。生殖、性的機能といった単語が出てくるたびに、そうした怯えのような感情を感じた。 普段は読み慣れない純文学(で合ってのだと思う)を読んで、少し感想が膨らんでしまった。 その上で、どうでもいい余談であるが、多崎つくるを今年読んでいるために、純文学・私小説では失踪がセオリーなのかと勘違いし始めている私であった。
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人形とか少年とか。 彼らはやっぱりそういう存在だと思う。生きてたらだめ。時間が止まってなくてはだめ。だから、硝子じゃなくても、硝子でなければならない。 初めて読んだ笙野頼子やったけど、難しかった…。書かれすぎてて難しかった。 それにしても、ぶさいくさんの気持ちが分かりすぎて心に...
人形とか少年とか。 彼らはやっぱりそういう存在だと思う。生きてたらだめ。時間が止まってなくてはだめ。だから、硝子じゃなくても、硝子でなければならない。 初めて読んだ笙野頼子やったけど、難しかった…。書かれすぎてて難しかった。 それにしても、ぶさいくさんの気持ちが分かりすぎて心に刺さりまくったぞ…
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