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回教から見た中国 民族・宗教・国家 中公新書1128
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論社/ |
| 発売年月日 | 1993/04/25 |
| JAN | 9784121011282 |
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回教から見た中国
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回教から見た中国
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商品レビュー
4.3
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※このレビューにはネタバレを含みます
中国において回教がどのように弾圧される一方で利用されてきたかが、唐時代のアラビアとの行き来による長安への居住から文化大革命までを説明している。蘭州での会議でなぜビザが執拗に求めれたかが理解できる。 朝日新聞の推薦本であったが、いままでこうした本は出ておらず、1993年からすでに30年以上たっているが、新書で出版されていないし、増補版も出ていない。 中国における回教を説明するのにベストな本である。
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少数民族・回族の形成と、彼らが信仰する回教について、そして中国歴代(特に清以降か)政権との関係性についての概説。民族性がどうこうというよりも、彼らの生き方そのものが、中国的(あるいは、おそらくそれ以外であっても世俗的な)政権とは相容れなかったことが分かった、ような気がした。
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第一章 なぜ中国の至る所に回族が存在しているか 第二章 重い清代の中国回教史 第三章 共和制に入って 第四章 社会主義時代の中国回教 「まえがき」にて、「回教」「回回」「回」「回民」「回族」の各用語の概念規定をする。 第一章 様々な人種が流入した唐代及び元代を中心に、なぜ回族...
第一章 なぜ中国の至る所に回族が存在しているか 第二章 重い清代の中国回教史 第三章 共和制に入って 第四章 社会主義時代の中国回教 「まえがき」にて、「回教」「回回」「回」「回民」「回族」の各用語の概念規定をする。 第一章 様々な人種が流入した唐代及び元代を中心に、なぜ回族が中国各地に分布しているのか概説する。 12頁など意訳が少々極端。史料に「重い重税を課してはいけない」とある部分を、「ゼロに近い低い税率で」と説明するのはどうだろうか。 回族史における第一の喪失は中国への同化と祖国を失ったこととする。 第二の喪失は言語。此れ故に回民は特殊だとする。 唐代、外国人(商人)の居住は自由であったとするが、紹介する地域が都の長安と港湾部のみ。その後元代にイスラム教徒は全国に分布したとする。特に雲南の開発に回民を長官として就任させたという。そして現代中国で回民が多い地域の源は元代にあるとする。しかし、なぜ唐代のように都付近に回民がいないのか、その説明については言及していない。 第二章 スーフィズムからその一派であるジャフリーヤ派の説明をはじめ、清朝の回教政策を概観する。19世紀には太平天国の乱をうけて、回族による大反乱も起きる。反乱の背景は地域によって異なる。雲南では鉱山の利権。陝西では差別。この結果、人口が少なくなった地域が増えた。一方で政府側に協力する回民も出現し、経済力の上下も相俟って二極化するようになったという。 若干ながら用語に違和感を感じる。例えば「大清王朝の“国民”」。国民という近代用語を使用して問題ないだろうか。 第三章 清朝滅亡後、民国時代の回教について。前章をうけ、同治年間の回民大反乱の際、政府側に協力した回民が清滅亡後、軍閥化するようになるという。最初は共産党と戦い、国共合作後は日本と戦ったという。また、日本軍が黄土高原を越えられなかった理由の一つに回教系軍の抵抗があったとする。民国政府の宗教政策は、宗教を支持しないが制限もしないことに特徴があるが、回民にとって差別と敵視は最も酷いものとなったという。 疑問に思うのは、回教徒が軍閥化した意味と、著者がいう日本が突いた多民族国家中国の弱点とは何かということ。言及はない。 また110頁でいう「モンゴル、チベット、中央アジアの間に位置づけられる回民区のもつ重大な政治的意義については、今までまだ解明されていなかった」とすることについて、著者なりの言及がないように思われる。 第四章 人民共和国成立後の回民について。共産党は国民党による五族協和の「回」の扱いが曖昧である点を批判し、回=回教徒とし1つの民族として認めたという。確かに難しいと思う。一章でふれたように彼らは「漢族」ではなく西から移住してきた異民族と認識されていた。しかし、それを言うなら唐の支配層は漢族だったのかという問題にも関係すると思う。この理屈だとキリスト教徒や仏教徒も一民族にならないだろうか。 共産党は、回民の問題を宗教問題としてではなく、階級問題として捉えていたという。その上で、人民共和国成立後、回族は大小様々な自治区を持つようになる。その後1958年に回教に対する批判が始まり、文化大革命では回民も教派と組織とに分裂した。信仰の喪失があり、これが「第三の喪失」だという。 それでも近年は宗教ブームが高まってきているという。 中国が無宗教であることを危惧し、そのためにも回教の存在は貴重なものであると説く。 本書は93年に出版されたが、89年の民主化運動についてはふれられていない。回民にとって民主化はどのように映ったのか気になるところ。
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