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闇から来た子供 扶桑社ミステリー
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 扶桑社/ |
発売年月日 | 1993/02/28 |
JAN | 9784594011093 |
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闇から来た子供
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ニューヨークでソーシャルワーカーとして働くメリッサは、自分の仕事に対する無力感に苛まれていた。ホームレスの少年アダムが事務所に連れてこられた時、メリッサはその禿頭、失語症の少年を市の保護施設に送る通常通りの手続きを取らなかった。アダムを引き取り、ニューヨークを離れることしか念頭になかったのだ。アダムと二人で田舎暮らしを始めたメリッサ。住み心地のよいと思われた町だったが、教会に集う人々は独自の教義を信じ、「世の終末の前触れとして一人の少年が現れる」ことを信じていた。彼らはアダムこそその少年と信じる。一方、クラフトスクールにアダムを連れて行ったメリッサは、絵画療法を受けさせようとしてアダムの持つ特殊な能力を知ることになる。それはまさしく、恐ろしい悪夢の始まりだった……。 これが初の邦訳となる('93年当時)ジョン・コインの作品。田舎が舞台、因習や風習に支配される人々、憑依や狂気、強迫観念が招く怪異と惨劇・・・これだけ揃うとまるでジョン・ソールの作品のようだが、確かに似ている(違いと言えばソール作品につきものの“いじめ”がないこと、それに比較的エロ度が高いことか)。 怪異の中心となるアダムの存在は確かに薄気味悪い(知恵遅れの老女ベティ・スーはさらに気色悪いが)。だが最後の最後までアダムが何者なのかは明らかにされない。メリッサの言葉を借りれば「邪悪なもの」なのだが、それが何なのか、なぜこのような惨劇を起こすのか、その回答は登場人物の考察と言う形でしか提示されないのだ。そしてラスト、メリッサは“勝った”のか“負けた”のか、それも曖昧なまま読み手は放り出されてしまう。 「わけのわからない怖さ」という面もあるのかもしれないが、この曖昧さは「読後感の悪さから来る怖さ」よりも「消化不良から来るツマラなさ」を助長してしまっているように思えた。
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