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死よりも悪い運命 ハヤカワ・ノヴェルズ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
発売年月日 | 1993/09/30 |
JAN | 9784152078087 |
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死よりも悪い運命
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商品レビュー
3
3件のお客様レビュー
なんだったか、とてもいいフレーズがあったのだけど、これを読んでいた時は、まだ読書ノートをつける習慣がなくて、一度読み終わってから、また探そうとしたけど、一読目とは違う状態で読んでいたためか、活字の海の中から拾い上げることはできなかった・・・やっぱり読書は一読入魂、と思った。
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ヴォネガット三つ目のエッセイ エッセンスてはなくエッセイ。好きではないから、せっかく借りたけれどパスすることにした。いずれ読みたくなる時が来るかもしれないが、今ではない気がする。 むしろ、ローズウォーターや青ひげなんかを再読したいな。
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1991年のヴォネガットのエッセイ。 エッセイのヴォネガットは、何度も同じことを言っている。 「スローターハウス5」「青ひげ」「チャンピオンたちの朝食」そして「猫のゆりかご」。 この4冊に書いてあることを言葉を変えて繰り返している。 それがヴォネガットのエッセイだと思っていい。...
1991年のヴォネガットのエッセイ。 エッセイのヴォネガットは、何度も同じことを言っている。 「スローターハウス5」「青ひげ」「チャンピオンたちの朝食」そして「猫のゆりかご」。 この4冊に書いてあることを言葉を変えて繰り返している。 それがヴォネガットのエッセイだと思っていい。しかも、かなりヘビー。かなり飛ばしてる。 第2次世界大戦はヴォネガットの価値観を、良くも悪くも決定付けてしまった存在だった。 「広島に落とされた原爆には、少なくとも軍事的意義があった」とあるくだりに、 訳者の浅倉久志氏は「違和感を感じないわけにはいかない」とあとがきに記しており、 実を言うと、それがネックになってこの本がわたしはかなり長いこと読めなかった。 アメリカ人の価値観と日本人の価値観なんて決定的に違うんだ。 わたしは少なくとも、アメリカから原爆を落とされたことについて 「残虐きわまる行為であり、こんなことは二度と繰り返してはならない」と教育をうけてきたし、 今もそう思っている。そこに損得勘定を差し挟む言及があることが、耐え切れなかった。 別の章で、ヴォネガットはかつて内戦中のナイジェリアの取材から帰国したときに 「気が付くと犬の吠えるような声で泣いた」のに、今回、 モザンビークの取材(ナイジェリアに劣らずひどい有様!)から帰国したとき、 感情が動かなかったことを告白している。 「スローターハウス5」でも、感情がどんどん麻痺してゆく ビリー・ピルグリムを主人公にすえているが、人は麻痺することで自衛する。 ヒロシマに話を戻すが、訳者あとがきにあるようなバイアスがかかっている以上に、 もっと別のわけがあるように思う。友軍によるドレスデン空爆。 あれだけひどい状況下に置かれていながら、その残虐行為に なんら意義がなかったということに失望感を抱いたのではなかろうか。 せめて意義を見出してくれ! 漫画「夕凪の街・桜の国」(こうの史代:作)に、 「わたし」は誰かに死んでしまえばいいと思われた存在だった、 というくだりがあったが、立場は違うけど根本的にそれに近い感情だったのではないだろうか。 10章のラストにあった2行 「だれの上にも絶対に爆弾を落とすべきじゃないと思います」 「それ以上にはっきりしたことはありません」 これに尽きるのではないだろうか、と改めて思った。
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