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帰還 ゲド戦記 最後の書

アーシュラ・K.ル・グウィン(著者), 清水真砂子(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 1993/03/27
JAN 9784001155297

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商品レビュー

4.1

26件のお客様レビュー

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2021/12/22

ゲド戦記第4部。時系列で言うと「第3部 最果ての島へ」の直後だが、書かれたのは3部から18年後で、第2部の主人公テナーが、本書の主人公になっている。 テナーは第2部で墓所から出た後は、ゲドの師であるオジオンのところにしばらく留まったけれど、普通の農夫と結婚して娘と息子を授かり、...

ゲド戦記第4部。時系列で言うと「第3部 最果ての島へ」の直後だが、書かれたのは3部から18年後で、第2部の主人公テナーが、本書の主人公になっている。 テナーは第2部で墓所から出た後は、ゲドの師であるオジオンのところにしばらく留まったけれど、普通の農夫と結婚して娘と息子を授かり、魔法とも王とも縁のないごくごく普通の農家のおかみさんになったらしい。もう40歳で、夫は亡くなり、二人の子供も家を出ている。 ともに暮らしているのは、両親とその仲間から酷い虐待を受けて酷い火傷を負う少女、テルー。  えーっとですね、まずこの「テルー」と「テナー」がごっちゃになりまして(^_^;)  英語だと区別つくの?日本語だと油断するとどっちがどっちかわからなくなるんだが(-_-;) そんなテナーのもとに「オジオンが死にそうだ」という知らせが来て、オジオンのもとに向かう。 オジオンはテルーを見て「教えてやってくれ」と言い残す。 しかしテナーは魔法はほとんど仕えず、何をどうして良いのか戸惑う日々。 そこへ弱りきったゲドを背中に乗せて竜がやってくる。 なお、竜と人間とが元は同じ種族だったけれど、空を飛ぶことを選んだ竜と、地上の生活を選んだ人間に分かれて、それでも竜に近い人間もいる、ということが示される。 ゲドとテナー25年ぶりの再会。 ゲドは第三部の黄泉の世界で魔法の力を全て使い果たして、世間を全く知らないただの初老の男になって放り出された状態。面倒なのは、しかし周りの人間はゲドに大魔法使いであるべきだと思っていること。 そしてゲドが共に黄泉の国に導き世界を救った若き王のレバンネンは、ゲドが戻ってくれることを望み、そして予言のあった「女の大賢人」も探していた。 この第4部「帰還」は、全体的に男と女のことが全面に出ていて今までと雰囲気が違った。 テナーは亡夫とゲドを比べて、農夫で妻と娘にかしずかれるのを当たり前として食器を流しに持ってゆくくとしかしない一般的な男(夫や息子)と、一人暮らしだから一緒に家事ができるゲドとの違いに思いを馳せる。 またテナーとゲドとで、男と女の違いを論じもする。大魔法使いや大賢人は男ばかりで女はせいぜいがまじない師しかいない。男と女の性質のどこに違いがあるのだろう? 性的なことも書かれていて、それは暴力的なものだったり、暴力に怯えたり、または愛のある行為だったり初体験だったり…。たしかに人間の自然の行為ではあるんだが、いままでの3部でまったく触れられていなかった性にかんすることをはっきり書かれてちょっと戸惑った。 女性の立場が窮屈な世界のためか、本書も閉塞感に満ちていた。 主要人物も、テナーは「腕輪をもたらした闇の巫女」という肩書はついて回るんだがいまはただの普通のおかみさんだ。 テルーは幼いときに父とその仲間から性暴力を受け、その後火に投げ込まれて顔の半分と片手は酷い火傷をおってしまい、周りの人たちから好奇の目で見られたり「あんな怪我をするのは本人の業が悪い」と言われる始末で、内相的な性質になっている。 ゲドは3巻の出来事により、子供の頃からもっていた魔法を無くしてしまった。 そこへ、周りの人間や、対立する領主の魔法使いだとか、テルーを虐待した男とかが彼らを狙ってくる。終盤では実際にテナーとゲドが彼らに魔法で酷い屈辱を合わされたりするのでかなり辛い。 一応ラストでは、テルーが魔法の片鱗を見せて悪漢たちを撃退する。そして事実上の夫婦となったテルーとゲド、養女のテルーで新たな生活を始める。 きっと次の巻ではテルーが魔法使いになる話だな。 しかし全体的に息苦しい詠み心地だったなーー 冒頭で、テナーがテルーを助ける場面は力強かった。 <「わたしはやつらに仕えたが、やがてやつらのもとを去った。やつらの手におまえを渡すなんて、誰がするものか」子供はじっとゴハを見つめ、 ーいや、何も見えてはいなかったかもしれないが ー 息をしようとした。何度も何度も、繰り返し繰り返し、息をしようとした。P17> 竜とテナーの出会いも印象的。 <まもなく竜は頭を上げた。翼の金属音をたてて半分ほど上がった。流派それから足をゲドとは反対のほうにむけ、崖っぷちの方向に二、三歩その足を運んだ。それからギザギザの一列に並ぶ首をひねってテナーの方を振り返り、いま一度まっすぐ彼女を見つめると「テッセ カレシン」と釜の火を思わせるかわいた大音声を上げた。 海風が竜の半開きの翼に当たって、ヒューヒューと音を立てた。 「テッセ テナー」女も震える。けれど、はっきりした声で答えた。P64>

Posted by ブクログ

2021/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

力を失ったゲドを、ルグウィンはちゃんと描いてくれました。お話しのためのお話しのような一冊。この一冊があるからこそ、前三作に深みが出るように思います。最後にゲドが繰り返す『わたしは大魔法使いではない』の言葉、そしてアスペンの『俺は大魔法使いだ』の言葉に答えるゲドの『ああ大魔法使いだ』の、このやり取りは秀逸で、ここにルグウィンの言いたかったことは集約されてるのではないかなと思いました。終わり方も最高です。ゲドがお皿を洗うシーンも良かったです。

Posted by ブクログ

2020/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

テヌーはオジオンに託された後農民フリントに嫁ぎ、二人の子を設け普通の女としての人生を歩んでいた。夫をなくし子供も巣立った後、顔を火で焼かれた子供を引き取りテルーと名付け育て始めた。オジオンの危篤の知らせを受け、オジオンを看取った数日後、竜に乗った憔悴しきったゲドがやってくる。ゲドは力を失ってしまい人目を遠ざけ、Rokeからも逃れアレンの戴冠式の出席も拒む。 テルーを付け狙う男たちが、家を襲おうとした時ゲドは首尾よく彼らを撃退し、テヌーとゲドはテヌーの農場で一つ屋根の下で暮らすようになる。懇意にしていた魔女の危篤の知らせを聞き、ゲドとテヌーとテルーは魔女の元を訪れようとする。その途中、街の魔術師に囚われゲドとテヌーは崖から飛び降りるよう仕向けられるが、テルーが呼び出した竜により難を逃れるのだった。

Posted by ブクログ

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