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アイヌ文学(2) 金田一京助全集第8巻
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 三省堂/ |
発売年月日 | 1993/01/23 |
JAN | 9784385408088 |
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アイヌ文学(2)
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ここブクログに登録がなかったが、読んだのはポプラ社が出していた『私たちはどう生きるか』というシリーズ(全20巻)の「⑭アイヌの話」で読んだ。直木賞作品『熱源』(川越宗一著)の中で登場した金田一京助による樺太アイヌの調査記録が見て取れるかと思って図書館で借りたもの。内容的には小学生向けかな~。 それでも、著者が単身樺太に渡り、通訳もなにもない中で、如何に現地に人と心を通じ合い、言葉を調べ上げていったかが分かり面白い。 調査を終えて離島するにあたり、樺太庁の役人に、現地人を笑顔にする「魔法の言葉」を教えておいて欲しいと頼まれる。金田一は、なんのことかまったく分からない。どんなときに、どういった言葉か、あれこれ聞いてみて、やっと分かる、 「なあに、イランカラプテ(こんにちは!)と呼びかけただけですよ。それならなんでもない。おはよう!こんにちは!などいうあいさつのことばですよ。」 単純なことだった。ただ、樺太アイヌには、顔見知り同士、日々とくに挨拶を交わすことがないらしい。それでは打ち解けられないと、金田一は、長らく会ってない者同士が久しぶりの会見のおりに「なつかしや!」と掛ける言葉だそうだ。これなら、朝晩を問わずいつでも使えるという金田一の工夫のひとつ。 余談だが、近所のネパールカレー屋のネパール人の女将が、街で会うと「あら、お久しぶり」といつも言ってくれる。つい、こちらも間を空けてはいかんとまた店に行こうかと思う。 樺太アイヌの人たちも昨日会ったばかりの金田一に「なつかしや!」と言われれば、思わず笑みがこぼれるというものだろう。 樺太庁の役人も、土人係などという役職名のうちは、そんな肝胆相照らす関係はなかなか築けなかったことだろう。 また、本書には、昭和31年の「領土問題国民大会」での氏の講演内容も収録されている。ただ、北方四島を、ソ連が見付けたのが先か、日本が先か、どちらの文献の記載が新しいか古いかを言っているだけ。それじゃぁ、子どもの空き地の陣地取りレベル。昭和の当時は、そんな議論だったのかと、逆に面白い。
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