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キリスト教神秘主義著作集(1) ギリシア教父の神秘主義
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商品詳細
内容紹介 | 内容:モ-セの生涯 ニュッサのグレゴリオス著 谷隆一郎訳. 神名論・神秘神学 ディオニシオス・アレオパギテ-ス著 熊田陽一郎訳. 解説と解題. 巻末:ディオニシオス関係文献表 |
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販売会社/発売会社 | 教文館/ |
発売年月日 | 1992/11/10 |
JAN | 9784764232013 |
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キリスト教神秘主義著作集(1)
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6世紀に成立したディオニシオスの名を借りた偽書。「神秘神学」と「神名論」が収録されているが、両書は対照的でありながら補完的である。 「神秘神学」について。神を直接的に語り得ず、否定形でしか表現できないとする「否定神学」が徹底的に展開されている。低きより否定を通じて上昇するという...
6世紀に成立したディオニシオスの名を借りた偽書。「神秘神学」と「神名論」が収録されているが、両書は対照的でありながら補完的である。 「神秘神学」について。神を直接的に語り得ず、否定形でしか表現できないとする「否定神学」が徹底的に展開されている。低きより否定を通じて上昇するという基本姿勢がパラドキシカルで最高だ。物質的なものから、精神的なものまで、「〜でない」の形で否定を貫徹していく。そして「在らぬものでもなく、在るものでもない」といった否定によって、理性的把握そのものが否定される。否定する主体がいつの間にか否定されていたのだ。ついには「肯定も否定もない」と否定する行い自体も否定される。対象も自己も作用も失ったなにかはもはや絶対者と合一するほかない、ということだと解する。 たった数ページという分量も、語り得ないものについての限界を自認しており潔い。ともかく、絶対的なものについて過不足なく語り尽くしてしまったようなラディカルな文書である。 「神名論」について。どちらの文書から読むかで感じ方が大きく異なるかもしれない。私は「神秘神学」から読んだが、そのあとでは神を積極的な概念と結びつけて語ろうとする「神名論」は、終始上滑った試みにも思えてしまう。また、本書は新プラトン主義の色合いが強いが、その議論は、深遠そうに見えるものの、哲学書としても宗教書としても煮えきらないもどかしい部分もある。しかし、著者は、結局のところ神を語ることができないことをはっきり自覚しており、否定神学のモードが溢れ出ている。それでも「名のないことがふさわしく、しかもすべての名がふさわしい」圧倒的なものを前にして何か語らずにはいられない人間の性によって書かれた文書であることを著者もよくわかっている。 また、「悪の問題」についての弁神論も展開される。悪は存在せず、いわゆる悪というものは善なるものの衰弱にすぎないと説く。「すべての善いものの原因であり、悪いものについては責任のないもの」ーそれは確かに善なる神の理想である。しかし、善にして全能なる神はなにゆえ善の衰弱を許すのか、こうした疑問が残る。
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