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表層生活 文春文庫
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表層生活 文春文庫

大岡玲【著】

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表層生活 文春文庫

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商品詳細

内容紹介 内容:わが美しのポイズンヴィル.表層生活
販売会社/発売会社 文藝春秋/
発売年月日 1993/04/10
JAN 9784167103071

表層生活

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商品レビュー

4

4件のお客様レビュー

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2017/06/10

タイトルである「表層生活」と「わが美しのポイズンヴィル」の2編が収録されています。 「表層生活」の方は芥川賞作品らしく、文学の系統だった模様です。 そうとはしらず大衆小説だと思って読み始めたので、非常に難解でした。 「わが美しのポイズンヴィル」は生臭坊主と肌感覚でうまいことやって...

タイトルである「表層生活」と「わが美しのポイズンヴィル」の2編が収録されています。 「表層生活」の方は芥川賞作品らしく、文学の系統だった模様です。 そうとはしらず大衆小説だと思って読み始めたので、非常に難解でした。 「わが美しのポイズンヴィル」は生臭坊主と肌感覚でうまいことやってきたサラリーマンと密教かぶれのアメリカ人の話なんですが、結局何が言いたいのかわからず。 「表層生活」はシミュレーション大好きな男と、経済的に成功した男の話。 こちらも結局何を言いたかったのかなという感想でした。 裏表紙のあらすじから「表層生活」は、コンピュータ絡みのSFかなにかだと思っていたので、気楽に読み始めてしまったわけですが、先に書いたとおり難解でよくわかりませんでした。 作者のテーマが「平穏な日常生活の深部にひそむ毒」らしくて、全体的にくらいと言うか、エグい雰囲気の作品ではありました。

Posted by ブクログ

2013/09/26

1989年下半期芥川賞受賞作。作者はこの時期としてはコンピューターの本質に精通していたものと思われる。「シミュレーション」が一種のキー・コードとして小説を構成しているが、そこで問われているのは、やはり人間とは何かということになるだろう。また、副次的な素材としてサブリミナルが扱われ...

1989年下半期芥川賞受賞作。作者はこの時期としてはコンピューターの本質に精通していたものと思われる。「シミュレーション」が一種のキー・コードとして小説を構成しているが、そこで問われているのは、やはり人間とは何かということになるだろう。また、副次的な素材としてサブリミナルが扱われているが、これについては消化しきれないままに小説の中に埋没した感が否めない。20年前であっただけに、選考委員たちにコンピューターという素材と、それを巧みに取り込んだこの小説の新しい可能性を実際以上に感じさせたのではないだろうか。

Posted by ブクログ

2012/01/24

計算機とコンピュータ。人間と感情。ハードウェアとソフトウェア。目に見えない仮想空間では幻想と現実が互いに過干渉し精神世界へあらゆる病理を犯す。ただ、便利になった人間社会であっても、決して精神領域まで便利となったわけではない。生物として、本能として、生まれ持って能力云々はコンピュー...

計算機とコンピュータ。人間と感情。ハードウェアとソフトウェア。目に見えない仮想空間では幻想と現実が互いに過干渉し精神世界へあらゆる病理を犯す。ただ、便利になった人間社会であっても、決して精神領域まで便利となったわけではない。生物として、本能として、生まれ持って能力云々はコンピュータではどうすることもできないのだから、人間は人間らしく生きるのが、平凡ではあるが、健康的に生きることができる生き方なのだと実感した。芥川賞ばんざーい。

Posted by ブクログ

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