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ユダヤの神話伝説
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 青土社/ |
発売年月日 | 1992/06/15 |
JAN | 9784791751600 |
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ユダヤの神話伝説
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商品レビュー
4.5
2件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
興味関心にジャストフィットという感じで面白い本だった!読み終わってすぐに2週目行ってしまった。基本的な価値観・概念の確認から聖書の進行に沿って一人ずつ重要人物をピックアップし、ユダヤ教的解釈や付加された物語をエピソード満載で解説していく。 アッダガー(聖書を補ったり、疑問や矛盾の解消、聖書にない物語の挿入、神学的な議論まで含む活動)とミドラシ(ラビによる説教。聖書のテキストから考え、その考えの根拠をまた聖書の中に探し求めて発展していく)、神秘主義独自の概念など、聖書から膨らみに膨らんだ豊かな世界を垣間見ることができる。同じ話でもイスラームとの比較なんかもあってさらに良い。 私は神って人間の作った一番美しいものだと思う。それでなにがそれを美しくするかというと、神を完全にするためのこういう営みの長い長い積み重ねだと思っている。 聖書は古くつぎはぎでできているだけあって矛盾した箇所も、理解に苦しむ箇所もあって、それをヘブライ語のアルファベット一単語一文字まで眺めて比べて、血のにじむような努力と熱意で考えた理論と物語で一部の隙も無いようにと飾っていくのってなんて尊いんだろう。 この本で提示されているエピソードでも、神はこの世界を創造する前にたくさん「世界の創造と運営」に失敗をしてきていて後悔したので、罪と悔い改めを許容したっていうのとか(それ、ありなんだ)、アルファベットたちがトーラーの最初の文字になるために争った顛末とか、モーセの殺人を擁護するために被害者に罪の要素をいろいろ付け足そうとしたりとかとても面白い。ロトの妻がなぜ振り返ってしまったのかの考察とか、どことどこの単語は同じだから…みたいなのは細かいな~と感動してしまった。 こんなに豊かなのにどこか悲壮な一心不乱感が漂うのは、神殿を失ったユダヤ教徒にとってトーラーは完全で絶対で唯一の拠り所であって、彼らの厳しい成り行きがどうしてもこういう作業を必要としたということだと思うけど、不謹慎にもすごくワクワクしてしまうんだよなあ。
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