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集住のなわばり学
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集住のなわばり学

小林秀樹【著】

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集住のなわばり学

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 彰国社/
発売年月日 1992/08/10
JAN 9784395003488

集住のなわばり学

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2014/07/22
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集住について、研究された名著。 1992年の発刊ということで、少し前の状況における研究ではあるものの、参考になる部分は非常に多い。 <メモ> ・犯罪を防ぎやすい住空間とは何か。アメリカのニューマンは領域を「住人が支配する場」として定めている。 そこを自分のものだと思い、不審なものがあれば声をかけ、異変があればすぐに対処しようとする場がその人の領域。そのほかには継続して関わっている場、領有していると感じる場、自分らしく飾ることのできる場。 ・路地など共用部分を自分たちの領域としていればいるほど、結果として、玄関や窓は開放され、植木鉢などの表出がおおくなり、自然と他人を排除する働きを持つようになっている。生活の一部が戸外にあふれでることによって、路地が住人の共有領域になりやすい。 ・その場を共有している住戸数が少ないほど、気にする度合いが強くなる。共用戸数が少ないと互いの顔見知り度も自然に高まり、よそ者をチェックする意識も生まれやすい。 一般に高層住宅ではエレベータの共用戸数は極めて多く、自分の領域と感じることができるのは、せいぜい居住会のみ。同じ居住会でも居間やDKの窓が老化に向いている住宅で領域感が強く、窓がない住宅では弱い。 ・ある場所で日常的支配がよく行われるための条件 ①その場を共用する人々が互いに顔見知りであること ②そのために共用戸数が適度に制限されていること ③住戸内からその場の様子がみえること ・近所の人と自然に触れ合えるような場があることにより隣人との出会いの場が増え、顔見知り関係も生まれやすくなる。 ・出会いが顔見知り関係に対応するかどうかは同じ集団に属する仲間か否かという「帰属意識」が介在している。この意識は利用者が適切に制限されている場において生まれやすい。出会いと付き合いが互いに高め合うような場においては、集団の凝集性がはぐくまれ共有領域が形成されやすくなる ・挨拶程度の軽い近所づきあいによっても共有領域は生み出される。現代の都市に残った最後の地縁性の要素であり、最後の防波堤である。 ・領域表示物について。領域表示物は領域から他人を遠ざけ無用な接触と混乱を回避する働きがある。排他的な機能がある。一方、他人との交流を促す働きがある。他人を招き入れる融和的な機能。表札がまさにそれに該当する。近所の人々との出会いや会話のきっかけを与える働き。 ・表出のはたらき。近隣の人々の付き合い関係を促す。 ・プライバシー摩擦を親しさにより軽減される背景 ①お互い様だからと許し合う意識が生まれる ②互いのプライバシー尊重のルールが自然と共有される ③対処可能の感覚がうまれる。一声かければ親切に対応してくれるという期待感が生まれる。 ・グルーピングの参考 ①顔見知りの数という観点。10~30戸。 ②自分の近所と認識する範囲。8~12戸。 ③共有領域の事例。4~18戸 これが多いと失敗しやすくなる。 グループ同士のつなげかたが住宅地全体の雰囲気を大きく左右する。開かれた共有領域をうまく誘導することがポイント ・生活の潤いを失いつつある現代社会において、住まいづくりに求められること①LDKの窓を共用場に向けて開放すること②表出やセルフエイドの場に配慮すること③集団をうまく連続させつつグルーピングすること ・近隣集団に対する生活態度分類 ①開放型 近所づきあいに積極的。相互干渉に寛容で開放的。1~8歳の幼児がいる主婦。専業主婦に多い。下町的生活イメージ。 ②閉鎖型 近所づきあいに消極的。私生活重視で閉鎖的な生活をおくる。子育てを終えた主婦に多い。単身者や片親の家族に多い。会社など地域から離れた場所にも生活拠点をもっている。高層マンションイメージ。 ③社交型 近所づきあいは大切にするが、互いの相互干渉を嫌う。個人と集団のけじめをつける現代風社交家。山の手地区のホワイトカラー層の住宅地イメージ。専業主婦に多いが、自宅周辺のみならずサークル活動など地域に多様な拠点を持っている。 ④自立型 近所づきあいには消極的だが、閉鎖的な生活をしているわけではないタイプ。子育てを終えた年齢の高い主婦に集中。自分なりの趣味生活を確立し、近隣を気にせずマイペースで生活。邸宅をイメージ。 ⑤孤立型 近所づきあいを大切にしたいと思っているが、何らかの理由で実行できず、多少の孤立感を感じているタイプ。居住年数一年未満。あるいは子供のいない若い主婦。居住年数とともに開放型か社交型に移行する可能性が高い。 ・高層と低層を比較すると、高層は閉鎖型が多い。低層でも庭がある1階は開放型が多い。二回に住む人は閉鎖型および孤立型が多い。

Posted by ブクログ

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