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日本の天文学 西洋認識の尖兵 岩波新書837
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1992/07/17 |
JAN | 9784004160625 |
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日本の天文学
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江戸時代における天文学とそれ以降の展開について解説している本です。 本書の多くは、渋川春海や志筑忠雄といった天文学者たちの仕事の紹介にあてられていますが、クーンの『科学革命の構造」(みすず書房)の翻訳で知られる著者だけあって、中国の科学と西洋の科学という二つの異なるパラダイムが...
江戸時代における天文学とそれ以降の展開について解説している本です。 本書の多くは、渋川春海や志筑忠雄といった天文学者たちの仕事の紹介にあてられていますが、クーンの『科学革命の構造」(みすず書房)の翻訳で知られる著者だけあって、中国の科学と西洋の科学という二つの異なるパラダイムが出会うことによってなにが起こったのかという点についても、立ち入った考察がなされているところに本書の特徴があります。 著者は、従来の学問体系のパラダイムに収まりきらない発想がもたらされたとき、従来の学問体系の側でどのように対処されるのかという問題を提出しており、その具体的な現われとして、近世における日本の天文学の展開を概観しています。 中国において暦の制定は政治と密接に結びついており、またその天文学は「法則性」と「天変」という二つのカテゴリーによる説明となっていました。ただし日本では、暦の制定によって天子の世界支配を正統化するという発想はおこなわれず、天文学者は閉じられた知的職業集団を形成していました。他方、西洋の近代における天文学は、天上と地上は異なる秩序によって支配されているというアリストテレス的自然観との戦いのなかで発展してきたものであるにもかかわらず、そうしたパラダイムを共有しない近世の日本では、こうした問題は関心の外に置かれたまま、その成果の受容がなされることになったと著者は論じています。 また、明治以降に本格的に西洋の学問が受容されるなかで、伝統的な日本の天文学がたどった経緯についても概観が示されています。
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