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ドイツの憂鬱 丸善ライブラリー041
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 丸善/ |
発売年月日 | 1992/03/20 |
JAN | 9784621050415 |
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ドイツの憂鬱
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(2003.12.03読了)(2003.09.27購入) ベルリンの壁が崩壊したのは1989年。東西ドイツが統一されたのは、1990年の10月。この本は、東西ドイツ統一後の一年の様子が書かれています。 ●シュタージ(国家保安省) 東ドイツの国家保安省の役目は、西ドイツに対するスパ...
(2003.12.03読了)(2003.09.27購入) ベルリンの壁が崩壊したのは1989年。東西ドイツが統一されたのは、1990年の10月。この本は、東西ドイツ統一後の一年の様子が書かれています。 ●シュタージ(国家保安省) 東ドイツの国家保安省の役目は、西ドイツに対するスパイ活動を行うことと、国内の不穏な動きや反体制活動をキャッチする任務を持っていた。そのために、郵便物の開封、電話の盗聴、無線の傍受、尾行、逮捕、監禁などあらゆる手段を使った。その中で、特に重要だったのが情報提供者による密告だった。 正式な職員の数は、約十万人。このほかに情報提供者が十万九百人いた。国民の百人に1人がシュタージのために働いた。(いやいや協力させられた)。 この本では、ある1人のシュタージ協力者に取材し書かれている。友達が西ベルリンへ亡命する手助けをしたとして、逮捕される。情報提供者として協力すれば見逃してやる。と言われ協力することになる。 東西ドイツが統一されたことにより、情報が少しずつ明らかになるにしたがって疑心暗鬼が広がっている。シュタージ本部に残された文書の自分に関する情報の閲覧を要求する市民が殺到していると言う。知らないほうがいいのかもしれないのに。 もう一つ問題になっているのが、西ドイツに逃れようとするものは、容赦なく銃殺しろと命令されていたことに関すること。銃殺命令を出した人。実際に射撃した人が罪に問われている。殺された人の気持ちは分からないでもないが、国家の犯罪を裁くことができるのかという問題に行き着くことになる。どの国家も、国家の転覆を図るものに重罪を科しているのだから。 ●土地 東ドイツの産業が東西ドイツの統一と東欧諸国への輸出の減少により壊滅的打撃を受け、失業者が増え、物価が高くなり生活難になってしまった。工場が進出できればいいのだが、問題は、西ドイツへ逃れた人たちが土地を返せと言ってくるので、二の足を踏むことになっていると言う。 4万件の返還要求が出ているそうだが、それをコンピュータで処理することにしたけどコンピュータを操作できる人が元東ドイツ人にはあまりいないので、ちっともはかどらない。 西ドイツから人を連れてきては、東ドイツの失業者を増やすばかりになるし。 元東ドイツの地方自治体は、財政赤字でも国がすべて補填してくれていたそうだが、今はそうは行かず困っている。元東ドイツの地域は、しばらくは我慢の時代を過ごすことになるだろう。 ●交通、住宅、電話、公害 道路はがたがた、住宅はボロボロ、東西ドイツの電話はわざと繋がりにくくしてあったので、ただいま回線を増やして繋がりやすくするための工事中。社会主義に公害は存在しなかったので、垂れ流し状態だったようで、これから対処して行かないといけない。 ●ソビエト軍 東西ドイツは統一されたけれど、ソビエト軍は残った。38万人のソビエト軍は、1994年までに十二万人ずつ祖国へ帰還する計画という。だから、すでに引き上げが終了しているはず。 著者 熊谷 徹 1959年 東京生まれ 1982年 早稲田大学政治経済学部卒業 日本放送協会入局 1990年 ドイツ連邦共和国へ移住 (「BOOK」データベースより)amazon 東西ドイツの統一は、戦後の世界秩序の崩壊を最も象徴的に示す出来事である。一挙に西ヨーロッパ最大の国となったドイツは、今後国際経済・政治の中でより重要な役割を果たして行くであろう。しかし、劇的なベルリンの壁崩壊からわずか1年たらずで性急に達成された統一は、今ドイツに様々のきしみをもたらしている。新生ドイツはどのような問題を抱え、何処へ行こうとしているのか?統一前から現在までドイツに居を構え、現地で定点観測を続ける若者が、歴史の激動の中で変わりゆくドイツの姿を浮き彫りにする。
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