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西行と清盛
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社/ |
発売年月日 | 1992/04/25 |
JAN | 9784087728460 |
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西行と清盛
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(2012.12.29読了)(2012.12.24借入) 西行を主人公とした娯楽小説といったところでしょう。 西行の生活費は、清盛の和歌の代作題で稼いでいる、という形で書かれています。 北面の武士は、馬術、流鏑馬、蹴鞠、和歌が詠める、美男子、等の条件が必要だったとか。 西行(佐藤...
(2012.12.29読了)(2012.12.24借入) 西行を主人公とした娯楽小説といったところでしょう。 西行の生活費は、清盛の和歌の代作題で稼いでいる、という形で書かれています。 北面の武士は、馬術、流鏑馬、蹴鞠、和歌が詠める、美男子、等の条件が必要だったとか。 西行(佐藤義清)は、いずれの条件にも適っていたようですが、清盛は、和歌がからっきしダメだったので、西行に代作してもらっていたというのです。 西行が出家するに至ったのは、鳥羽上皇と崇徳院のどちらに就いたらいいのか悩んだ末に、いずれについても、生き延びるのは難しいと考えた末、とか。 保元の乱後は、信西に命をねらわれ、闇法師七人衆に次々と襲われたりします。それを自分の腕で、破ってゆくのですから、出家した坊さんというイメージとは一致しません。 ちょっと変わったキャラクターの西行像が浮かび上がります。 娯楽時代劇を好みの方に、お勧めです。 【目次】 第一部 一、闇の格闘 二、路上競馬 三、菊花宴 四、赤漆の矢 五、不義の情欲 六、義清、出家する 七、嵯峨の仙人たち 第二部 ここで閑話 一、東国への旅立ち 二、闇法師七人衆 三、清盛、矢を放つ 第三部 ふたたび閑話 一、多子立后の宴 二、歌を詠む日々 三、忠通義絶 四、西行、暗闘す 五、密命 第四部 またまた閑話 一、戦力分析 二、捨てた妻子 三、白川殿炎上 四、悪左府の最期 五、処刑の嵐 六、和歌の往来 七、身代わり 八、平治の乱 第五部 閑話休題 一、鹿ケ谷事件 二、奇怪な坊主 三、二見ヶ浦の庵 四、怨霊の炎 五、わずか三十一文字 あとがき ●和歌(34頁) 和歌は、感性の伝達の手段から、政治的伝達の手段となりつつあった。和歌の知識がなければ、宮中を生きていけない。 ●家(42頁) 清盛:「武門の隆盛は家にある。家がおおもとじゃ。家が自分だ。子も自分だ。自分が死しても、子が残る。つまりだな、自分が残るのだ。そのため子はできるだけ多く作るのがよい」 ●投石(189頁) 義朝の軍勢が、鴨川の南から迫ってきた。石礫が唸りをあげて飛んできた。為朝の配下も石を投げ返した。 矢は貴重であった。まず石を投げあい、敵を攪乱しておいてから一矢必中をもって射るのである。 「西行花伝」と登場人物は、さほど変わらないのに、話の筋が全然違います。とりあげられている和歌とその解釈には恐れ入りました。なるほど、そういう解釈をすると、このような物語も成り立つな、と感服しました。 ☆関連図書(既読) 「西行」高橋英夫著、岩波新書、1993.04.20 「西行花伝」辻邦生著、新潮社、1995.04.30 「西行」白洲正子著、新潮文庫、1996.06.01 「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15 「西行-魂の旅路-」西澤美仁編、角川ソフィア文庫、2010.02.25 (2012年12月30日・記)
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