英語史で答える英語の不思議

遠藤幸子【著】

• 販売会社／発売会社: 南雲堂フェニックス/南雲堂
• 発売年月日: 1992/03/30
• JAN: 9784523815266

商品レビュー

2008/07/23

下記『英語の不思議再発見』とコンセプトは同じだが、こちらは特に英語史限定で、英語史で解決する英語の謎を解き明かしてくれる本。とても分かりやすく書いてあるので、高校生でも、あるいは中学生でも読めるのではないかと思う。章の構成は第1章数詞（なぜoneは[w]を発音をするか…）、第2章複数形（foot-feet, woman-women…）、第3章動詞（go-went-gone, set-set-set…）、第4章形容詞・副詞（older/elder, always…）、第5章アルファベット（アルファベットの歴史）、第6章固有名詞（人名、月名…）、第7章不思議な発音あれこれ（know, island…）、第8章最後のまとめとなっている。
　文体が話しことばに近く、「〜よね」「〜なの」などの書き方になっていて親しみやすい。さらに、『英語の不思議再発見』よりも分量がだいぶん少ない分、丁寧に解説されていて、重要な事項は何度も繰り返され、第8章ではi-mutationやmetanalysis, metathesis, 大母音推移などの重要な概念が復習されるので、頭にも入りやすいのではないかと思う。英語史に精通した人には退屈かもしれないが、知識があやふやなおれのような人にはおすすめ。もちろん、英語史を学んだことのない人で英語の歴史に興味のある人にはもっとお勧めです。