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現代思想としての環境問題 脳と遺伝子の共生 中公新書1075
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論社/ |
発売年月日 | 1992/05/25 |
JAN | 9784121010759 |
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現代思想としての環境問題
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商品レビュー
3.3
7件のお客様レビュー
【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ 【目次】
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環境問題の理念と理屈に関するもの 1)環境問題を政治的社会的経済的要因、 コンピュータと関連させる。 2)進化論との関係を鮮明にする。 見取り図、環境、エコロジー、 人間、DNAと文化、コンピュータ ○キーワード 地球温暖化、オゾン層、酸性雨
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環境問題は、政治、経済、文化や倫理、自然科学、そして科学論という諸領域にまたがる複合体を形成している。だが往々にして、こうした複雑な環境問題を、自然/人間という単純な二項対立に還元した上で議論を展開するということがある。著者は本書の中で、従来の単純な二項対立的の枠組みに囚われるこ...
環境問題は、政治、経済、文化や倫理、自然科学、そして科学論という諸領域にまたがる複合体を形成している。だが往々にして、こうした複雑な環境問題を、自然/人間という単純な二項対立に還元した上で議論を展開するということがある。著者は本書の中で、従来の単純な二項対立的の枠組みに囚われることを拒否し、自然‐人間‐機械の三者が相互に織りなすネットワークの中で環境問題の所在を突き止めることをめざそうとしている。 R・ルウォルティンは、生物体は環境を改変して遺伝子頻度に影響を及ぼすと主張した。つまり、生物体は環境の産物であると同時に、環境の生産者でもある。さらに心理学者のJ・オードリン=スミは、「行動とはニッチを形成する表現型である」と定義し、生物体は適応度の高い遺伝子型だけでなく、遺伝子型の適応度を高める環境を子孫に残すことができるという立場から、環境と表現型の共進化というモデルを構築した。 とりわけ人間は、文化的活動によってみずからを取り巻く環境を大きく改変する。それゆえ、人間は自然の一部であるだけでなく、人間の中に自然が含まれているという視点を持つことが必要になる。著者は、こうした人間と自然とが相互に含み込まれているようなネットワークの中で、環境問題群を考察する必要があるのではないかという。 さらに著者は、機械、それもとりわけ、人間の文化活動を大幅に改変するコンピュータを、もう一つの契機として取り入れようと試みる。人間は大きな脳を獲得して文化を築くことで、遺伝子よりもはるかに急速に環境の変化に適応することが可能になった。この意味で、脳の機能は遺伝子の外部パッケージだとみなすことができる。これと同じように、コンピュータは脳の外部パッケージの役割を果たしている。さらに人工知能の研究によって、遺伝子とコンピュータとの新たな関係が作られていることに、著者は言及する。 こうして、自然、人間、機械という三者が織りなすネットワークの中で、いわゆる環境問題と呼ばれるさまざまな問題が生じていることを明らかにし、その解決の道筋を探ってゆくことが求められていると、著者は論じている。
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