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インカの反乱
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | K.I.C思索社/ |
発売年月日 | 1992/06/20 |
JAN | 9784783511731 |
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インカの反乱
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1964年筑摩書房から出版され,復刊されてから,もう17年〜1780年にトゥパク・アマルが開始した反乱は,周到に準備され,インディオだけではなくクリオーヨも抱き込んで,チャペトーネス(スペイン渡来の人)の暴政への反抗を行い,ホセ・ガブリエルは引き裂き刑でなくなったが,旧インカ帝国...
1964年筑摩書房から出版され,復刊されてから,もう17年〜1780年にトゥパク・アマルが開始した反乱は,周到に準備され,インディオだけではなくクリオーヨも抱き込んで,チャペトーネス(スペイン渡来の人)の暴政への反抗を行い,ホセ・ガブリエルは引き裂き刑でなくなったが,旧インカ帝国の南部ペルー高原・ボリビア高原と,隣接するアルゼンチン高地・エクワドール・コロンビア・ベネズエラにも呼応する反乱を起こした〜その20年後,アメリカ独立・フランス革命に刺激されて,クリオーヨ達はスペインからの独立運動を展開するのだが,インディオは静観の立場をとる。トゥパク・アマルは殺害された最後の皇帝の6代後の直系子孫で,インカの末裔としての地位は現地の副王からも認められ,クスコの140km南の村長を数カ所務めていたが,スペイン王の融和策はスペインから派遣された代官達によってねじ曲げられ,インディオ達を過酷な生活に追い込んでいた。悪代官を排除するのは強制労働・強制売付からインディオ達を解放する目的であったが,権威としての「インカ」を持ち出すしかなかったのだろう。火器を扱うことを禁じられていながら,スペイン軍に立ち向かっていったマン・パワーは凄いし,計画の秘密が守られていた規律も立派だ。インカ・トゥパク・カマルは悲惨な死に方をしたが,それを聞いたスペイン王カルロス3世は顔を曇らせたという。一家の働き手が加わった反乱軍を支えたのは残された女性だったのだろう。あの荒れ地を徒歩で移動し,町を包囲し,次の町に向かったり,根拠地に戻ったり,エネルギーが1年保たなかったのも頷ける。彼らの活動方針は一貫し,それが広く伝わって,各地で同様の反乱が起き,講和書が締結されて,大赦で罪は不問にされたのに,最後には捕縛され処刑された彼の親族や仲間達の末路は悲惨だ。仲間に加わりながらも最後には離反したクリオーヨ達の独立運動に冷淡な態度をとったインディオ達の心の内が見える様だ。スペイン人→現地生まれの白人→インディオという序列は,独立運動でスペイン人が序列から除かれたが,自給自足できるインディオが武器を持ってこの序列に対抗しようとしたとき,ゲリラとかテロリストと呼ばれるのは不当な気がする。1964年に復刊されたきっかけは,働き者で工夫に富んだ日本人を見習うべく,アルベルト・フジモリが大統領に就任したのが1990年だったからで,ゲリラを一掃したという評価を得たフジモリ元大統領の裁判は続いており,その娘が大統領候補の一人である。ペルーを旅しなければ読むことのなかった一冊だが,何かの偶然で漫然と本を読んでも何も伝わってこなかっただろう。もう一度読むと,植民地時代の南米で虐げられた人々の行動がすんなり入ってくるかも知れないが,その気力を残させない難解さがこの本にはあり,だから絶版になったのだろう。復刊されても同様だ
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