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アジアの歴史 東西交渉からみた前近代の世界像 同時代ライブラリー122
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アジアの歴史 東西交渉からみた前近代の世界像 同時代ライブラリー122

松田寿男【著】

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アジアの歴史 東西交渉からみた前近代の世界像 同時代ライブラリー122

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店/
発売年月日 1992/09/16
JAN 9784002601229

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アジアの歴史

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商品レビュー

3.5

2件のお客様レビュー

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2016/11/14

文明の生態史観とか、そういう方面と同じものがあって、そういうのを少し読んだことがあるので懐かしく、かつ面白い。 学生の頃、こういうのを勉強したいって思ってたんだよな。 でもそこからいろいろ違う方向に言って、今になってみると、また違った近代の相克の姿が見えてくる感じもする。

Posted by ブクログ

2013/11/25

初版は1971年。土地の気候風土をベースにした歴史観で書かれており、アジアを湿潤アジア、乾燥アジア、亜湿潤アジア(北部の森林地帯)の3つに分け、さらに、湿潤アジアを東アジア文化圏と南アジア文化圏に、乾燥アジアを遊牧文化圏とオアシス文化圏にそれぞれ分けている。中国の東南沿海地やイン...

初版は1971年。土地の気候風土をベースにした歴史観で書かれており、アジアを湿潤アジア、乾燥アジア、亜湿潤アジア(北部の森林地帯)の3つに分け、さらに、湿潤アジアを東アジア文化圏と南アジア文化圏に、乾燥アジアを遊牧文化圏とオアシス文化圏にそれぞれ分けている。中国の東南沿海地やインド南部の沿海地を海洋アジアと位置付ける考え方は、地理的な先入観にとらわれず、歴史的な動きを的確にとらえた指摘と思う。 よって立つ視点は梅棹忠夫の「文明の生態史観」(1957年)に似ており、それを歴史家の立場からきちんと整理し直したかのような内容とも感じた。 ・乾燥アジアは、ステップ・半砂漠の遊牧生活の地域と、河川や地下水を利用したオアシス農耕生活の地域に分けられる。 ・石器時代末期、シベリア南部の樹海では骨角器と櫛目文土器の文化、その南のステップでは細石器文化、オアシス地帯では磨製石斧と彩文土器の文化がそれぞれ形成されていた。 ・華北は湿潤アジアと乾燥アジアの移行地帯であり、オアシス地帯の東端でもある。古代には井戸による灌漑や氾濫原の輪中で孤島的な小耕地で農耕を行っていたが、その数を増やすことによって大地を緑の野に変えていった。交易もオアシスの持つ特色から発展したもの。 ・漢代末期には生産力が低下して弱体化し、周辺の異民族が進出したたために、南北朝時代にかけて大量の流民が流入した江南が開発された。 ・乾燥地帯のパンジャブ地方に進出したアーリア人は、インダス川から水を引いたオアシスで大麦の栽培を行っていたが、BC1000年前後に湿潤地帯のガンジス川流域に移動して稲作を始めた。BC321年にアウルヤ王朝が興り、BC3世紀のアショカ王の時代に仏教が保護されたが、320年にグプタ帝国が興きた頃にはヒンドゥ教が流行していた。乾燥したデカン高原では綿が栽培され、ナルマダ川河口部の諸都市からイラン、アラビア、エジプト、地中海方面との海上交通を行って繁栄を続けた。 ・アレキサンダー大王の遠征後、シルクロードとイラン北道、インドとカスピ海を結ぶ要地だったアム川中流の南岸(現在のアフガニスタン北東部周辺)にギリシア植民の一団がとどまり、バクトリア王国を建ててヘレニズム文化を発展させた。後に現地人の王によって建てられたクシャン王国(1〜3世紀にパミル高原西部からインド北西部を支配)では、カニシカ王のもとで大乗仏教とガンダーラ芸術が生まれた。 ・東トルキスタンは、漢が西方に門口を開いた紀元前2世紀以降のシルクロード時代はアーリア人の隊商貿易によって栄えたが、9世紀ごろを境にした後期は、流入したトルコ系の諸部族がイスラームが普及する時代となった。 ・唐の国家は均田法的体制によっていたが、8世紀半ばの安史の大乱以降は大土地所有制や貨幣経済が現れた。中国中世の分水嶺とも見ることができる。 ・6世紀半ばに突厥が開いた古代トルコ帝国は、ビザンチンとの絹貿易を始めてステップルートを開拓し、遊牧民族が西方に発展する要因となった。一方、13世紀に成立したキプチャク汗国の下にあったロシア系諸国は、後に独立してテンの皮をヨーロッパに中継する森林ルート(毛皮の道)の交易で発展した。 ・ライン=ドナウ線は古代のローマ世界とゲルマン世界を分けていたが、カール大帝が両河上流を結ぶカロリナ運河を掘ったことによって、ビザンチウムからフランドル地方までの重要な商業路となった。英・仏間の百年戦争はフランドルの領有をめぐるもの。地中海では、669年にイスラームがシチリア島を占領して西地中海を制したが、1026年にノルマン人に奪われた。

Posted by ブクログ

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