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お友だちのほしかったルピナスさん 大型絵本
定価 ¥1,870
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 1992/06/01 |
JAN | 9784001105766 |
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お友だちのほしかったルピナスさん
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商品レビュー
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4件のお客様レビュー
「ビネッテ・シュレーダー」の絵を見て、いつも驚かされるのは、そのシュルレアリスムを思わせる、非現実的な幻想性を持ちながらも、現実のどこかに確かにあるのではないかと感じさせる、その存在感の凄さであると私は思い、それは一見、矛盾しているようでありながらも、彼女の描いた、ひとつひとつ...
「ビネッテ・シュレーダー」の絵を見て、いつも驚かされるのは、そのシュルレアリスムを思わせる、非現実的な幻想性を持ちながらも、現実のどこかに確かにあるのではないかと感じさせる、その存在感の凄さであると私は思い、それは一見、矛盾しているようでありながらも、彼女の描いた、ひとつひとつのオブジェクトの尋常ではない拘りようや、もはや芸術的ですらある、その確立された世界観の描写に、とても魅せられたからだと思っている。 例えば、名前は分からないが、子どもの背丈程もある、大きな花の存在ひとつひとつをとってみても、それぞれが微妙に異なる形をして毅然と佇んでいる中、僅かに靄のかかった風景がなんとも幻想的だが、そこに影が描かれることで、確かな生命の脈動を感じさせられるし、他にも、てっぺんに一本だけ木の立つ丘がいくつもある風景や、金色の野原から、緑色の嵐の空、様々な青が混じり合う海へと移り変わっていく、色に魅せられる怖いくらいの美しさも、怖いんだけれど、そこにはユーモアや安らぎも感じさせる彼女の筆致に、私は現実の世界に於ける多面性を感じられ、更に、拘りの描写を挙げると、じょうろから流れ出る水の落ちる様や、個性的な髪型からルピナスの花を想像させる不思議な少女(!?)、「ルピナスさん」の軽やかな服の立体感も印象的な中、特に、謎の鳥「ロベルト」の羽の精密さは驚異的な美しさであるし、そこに瞳だけで表現した人懐こさが合わさることで、独特な愛らしい雰囲気を醸し出しているのが、また凄い。 そんな本書は彼女のデビュー作でありながら、1969年、『ブラティスラヴァ世界絵本原画展、金のりんご賞』を受賞されたのも、その絵を見れば納得出来るのだが、ここでは、彼女自身が物語を創作されている点にも注目したい。 物語は、花に毎日水をやるのが役目の、ルピナスさんと、毎朝飛び立っては、美味しい果物を運んできてくれる、彼女と仲良しのロベルトの、そんな幸せな日々の暮らしの中で、ふと彼女が感じた退屈感は、確かに幸せなんだけれども、同じ事を繰り返す日々に、どこか虚しさを感じつつあった、彼女自身の独り立ちの現れとも、私には思われた。 そこで彼女のために、ロベルトが連れて来た二人の友達が、上のふたが開くと色々な物が出て来る、箱のような外見をした、「パタコトン氏」と、マザー・グースでお馴染みの、「ミスタ・ハンプティ・ダンプティ」といった個性的な面々で、最初は単なる散歩のつもりが、パタコトン氏が自分の中から紙を取り出して、あるものを作ったことがきっかけで、思いも寄らぬ大冒険へと変貌する展開は、時には必死な思いもしたが、それも踏まえて、とても印象深く楽しいものになったようだ。 ルピナスの花言葉には、『想像力』や『いつも幸せ』という意味があり、物語に於けるルピナスさんの退屈感に、子どもが親に「絵本を読んで」とせがんでいる光景が思い浮かんだ私にとって、彼女のそれを解消させるのは、彼女自身の象徴である想像力だと感じ、まさにそれを最大限に活かして見せてくれたのが、ビネッテ・シュレーダーの絵と物語であることから、本書はある意味、そんな読み聞かせをする親子の素敵な関係を、時代を超えて教えてくれた絵本でもあり、その普遍的光景は、終盤の幸せそうに寄り添う、ルピナスさんと、母のような慈愛に満ちた、ロベルトの安らかな美しい姿からも感じられる中、既にデビュー作で、絵本特有の素晴らしさの一つである『想像力』に着目していた、ビネッテ・シュレーダーの先見の明たるや、私達の世界においでよと誘っているような表紙の絵も含め、絵画の道ではなく、子どもたちや、私のような大人のために絵本を描いてくれたことに、私は唯々、ありがとうと感謝したい気持ちでいっぱいだ。
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シュレーダーの絵がうちの娘は好きなんだそうです。幻想的で美しい絵ですよね。本当に頼りになる友達が誰なのか、ルピナスさんが気づくというストーリー。最後は心がほんわかに。
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以前にも読んだのですが、この挿絵に惹かれてまた読みました。 ポスターも持っているくらい好き。 ルピナスさんと鳥の関係性を知りたいなぁww
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