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破壊しに、と彼女は言う 河出文庫
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破壊しに、と彼女は言う 河出文庫

マルグリットデュラス【著】, 田中倫郎【訳】

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破壊しに、と彼女は言う 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社/
発売年月日 1992/09/04
JAN 9784309461120

破壊しに、と彼女は言う

¥550

商品レビュー

4.1

7件のお客様レビュー

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2019/08/04

本当なら昨日の11:10までに読み終わって、ツイキャスを聞く予定だったのに寝てしまった自分を恥じてなんとか読みきった。 昔、友だちに薦められたことを思い出した。その人はデュラスとジョージア・オキーフが好きだって言ってたなーと。 これは小説ではないのかも。 自分の読み方の傾向で、死...

本当なら昨日の11:10までに読み終わって、ツイキャスを聞く予定だったのに寝てしまった自分を恥じてなんとか読みきった。 昔、友だちに薦められたことを思い出した。その人はデュラスとジョージア・オキーフが好きだって言ってたなーと。 これは小説ではないのかも。 自分の読み方の傾向で、死者の視点だとどうしても考えたくなる。『アルカディア』という映画のことも考えた。ホテルに囚われた人々と外から時々訪れる人。抜け出すことが出来る人と、そうでない人がいること。時間の感覚がおかしいこと。18歳で出会ったアリサが2年たっても18歳のまま。 今一つ読み込めなかったのは放浪の民ってところです。ユダヤ人なのは自分たちで話をしてるから分かるけど、悲劇的なというのはそれで亡くなった人たちが集まるホテルだから? 考えれば考えるほど訳がわかんなくなる作品。でも好きなので☆5。

Posted by ブクログ

2017/03/31

極限の表現を追求したデュラスの一作。 気だるく、平坦な中で静かに進行する精神。時間はあってないようなもの。この物語空間では、ひとびとの決められた習慣だけが時の移り変わりを知らせる。正常と狂気の境界はあいまいで、ゆっくりと物語の中を流れる。そもそも、この物語は人物による創作世界の中...

極限の表現を追求したデュラスの一作。 気だるく、平坦な中で静かに進行する精神。時間はあってないようなもの。この物語空間では、ひとびとの決められた習慣だけが時の移り変わりを知らせる。正常と狂気の境界はあいまいで、ゆっくりと物語の中を流れる。そもそも、この物語は人物による創作世界の中なのかもしれない、そんなことさえも予感させる。虚構と地の境界さえもあいまいなのである。 表現は極端なまでに簡素になされていて、ことばの動きがいかに人物を形作っているのかがわかる。10通りの読み方ができると自負するだけあって、メガフォンを握る監督の如何によってどうにでもこの物語は演じられる。むしろ、何かひとつの物語としなければおおよそ映画というものにならないのではないか。誰かにフォーカスをあててしまえば、この物語は切り取られてしまう。演技ひとつとっても、簡単にこの空間を切り取ってしまう。監督としてどのように立ち向かったのか、それも併せてみてみたいものである。 こういう物語世界であるから、漠然としているのにも関わらず、確固たる独自性をもち、どことなく不安定で揺らぎの中を漂っているような、そんな感じを受けるのか。そして、どこか居心地の悪いような、そんな異質な印象が支配している。 同じことばを話しているのに、まったくもって未知の存在に接している。未知との遭遇とは、こういうものなのかもしれない。そんな人間の中では、愛と呼ばれるものも、見たことのないようなそういう形で結ばれるものなのかもしれない。それでも、まだ愛と呼べるものがあるということに驚かされる。 こういうあいまいさを抱えてもなお、物語は進行し、その中で人びとはことばを交わしている。寄り添っているようで実はずっと平行線のまま。その距離が近づくこともなければ遠ざかることもない。そんな漠とした安らぎと絶望。 タイトルは破壊でも、破壊するではなく、「破壊しに、と彼女は言う」である。この簡素な表現がもつものは、平行線のままでしかない状態をきれいに含んでいる。そんな平行線たちがたくさん出てきたら、その時果たしてそれらは個と呼べるのだろうか。近未来においてこのコミュニストたちはいったいどれほどの意味を持ちうるのか。この作品の含むものは10ではきかないくらい広がりを持っていると思う。

Posted by ブクログ

2015/10/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

舞台向けに作られた作品なのだろうか。会話が大部分を占め、登場人物の心理描写や観念的な言いまわしはほとんどない。また、登場人物のほとんどが狂人というだけあって話が噛み合っていないように感じる。これは本で読むのではなく舞台を観たほうがいいのではないかと思える。

Posted by ブクログ

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