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「成田」とは何か 戦後日本の悲劇 岩波新書216
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 2006/09/22 |
JAN | 9784004302162 |
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「成田」とは何か
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商品レビュー
4.3
4件のお客様レビュー
成田闘争の歴史が勉強できる一冊。話には聞いたことがあるが成田闘争の悲惨な歴史や経緯を学ぶことができた。何故、成田なのか?ここまでの闘争が巻き起こるのか? 改めて成田に空港が必要だったのか問われる感じがある。このような重要なことは議論が拙速だと問題が大きくなることを認識させられる。
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国際空港建設が閣議決定された後、「三里塚芝山地区に空港作るんでどいてね」 との国の一方的な言い分から、大きな騒動に発展した成田問題。 本書は25年の時を経て、国と反対派のシンポジウムに関わった著者がその過程から 戦後日本の開発至上主義がもたらした悲劇を浮き彫りにする。 当初は...
国際空港建設が閣議決定された後、「三里塚芝山地区に空港作るんでどいてね」 との国の一方的な言い分から、大きな騒動に発展した成田問題。 本書は25年の時を経て、国と反対派のシンポジウムに関わった著者がその過程から 戦後日本の開発至上主義がもたらした悲劇を浮き彫りにする。 当初は霞ケ浦が候補地に挙げられたが地盤の弱さから急遽、成田に空港建設の 話が持ち上がる。それも戦後に入植し、着の身着のままで開墾に従事した地元 農家には一切の事前説明なしである。 閣議決定のなされる前、運輸省から三里塚案が提示された時、農林事務次官は 運輸次官に訊ねる。地元農民の了解は取っているのか…と。 「運輸省が飛行場を作るときは上の方で一方的に決めて、農民はそれに従うのが 一般原則である。これまでもこの方式で飛行場を建設してきたのであって、一度も 問題になったことはない」。 農林省では必ず地元農民たちの了解を得るようにしていると農林次官は強調するが、 運輸次官は聞く耳を持たぬ。 今まで問題にならなかった…そんな甘えが機動隊員の死者を出したり、管制塔を 占拠された原因になったのではないのか?
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- ネタバレ
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1992年刊。著者は新潟大学経済学部教授(東京大学名誉教授)。◆私有財産制下での財産権は勿論保障すべき人権の一に該当するが、公共目的による収容の場合、正当補償(財産権の意義を承認する以上、この補償は一般に完全補償とされる)の実施を前提に、財産権の収奪剥奪を許容する。本書で描くのは、空港開設目的とはいえ、完全補償とは程遠い内容で収容強制を強行した結果、関係が拗れ、結果的に問題が長期化した、その実像だ。◆農地=生活の糧、その収容は将来の得べかりし利益の収奪にもなる。これが宅地収容とは根本的に異なる点。 加え、空港建設は騒音を不可避的に生む。つまり環境問題とも密接に関わる。◇今では当然考慮されるべき問題点を可視化・顕在化させた意味で、成田空港土地収用問題が財産権保障の現代化に果たした意味は決して小さくない。◆また、かかる公共収用の必要性を肯定したとしても、私有財産制を標榜する政権ならば、その補償の完全を期す必要がある。それは自らの錦の御旗の正当性を唄うことに他ならないのだが、1960年代にはこの当然の前提を無視した実情がある。つまり二枚舌を平気で使えるのが政府でもある。 この連綿と続いてきた政治というものの当然の実態(そして、それへの準備を含めた対策を検討する必要性の理解・認識)を、本書を通じて現代に伝承する意味も小さくはないはず。
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