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松村栄子【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 福武書店/
発売年月日 1992/10/15
JAN 9784828824390

セラヴィ

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商品レビュー

3.5

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2014/09/11

『僕はかぐや姫』『至高聖所』に続く三作品目。松村さん初の長編作品。 最近の作品とちがい、初期の作品はどれも尖っていて、ことばが本当に突き刺さってくる。単なる大恋愛の末に得た人生経験とか、そんな安っぽい昼ドラなどではない。エネルギッシュなのに、うざったくない。虚構なのに嘘っぽくない...

『僕はかぐや姫』『至高聖所』に続く三作品目。松村さん初の長編作品。 最近の作品とちがい、初期の作品はどれも尖っていて、ことばが本当に突き刺さってくる。単なる大恋愛の末に得た人生経験とか、そんな安っぽい昼ドラなどではない。エネルギッシュなのに、うざったくない。虚構なのに嘘っぽくない。それはやはり、下手に飾ることなく本質を常に考え続け、ことばと向き合っているからなのだと思う。 孤独と愛。容赦なくそのあり方を描き出すのにもかかわらず、松村さんが見つめるそのまなざしはいつだって本気で、やさしさと真面目さで充ち溢れている。 とりわけこの作品では、結婚するということについて、人物たちの織り成す会話と行動がことばとなって語りかけてくる。ひとりで生きるもの、ひとりで生きようとするもの、ひとりで生きられないもの、ひとりで生きざるをえなかったもの… どこまでいっても孤独でしかない、孤と孤がたがいに惹かれあい、出会い、時間を共有する中で、たしかにことばが生まれ語りかけ、そして読んでいる自分の中で溶けて浄化されていく。 ただ、『紫の砂漠』や『詩人の夢』と違い、どこか書いている本人も煮え切れず、苦心しているところが窺えた。作家としての熟成・味わい深さというよりも、松村さんのことば採れたてをそのまま搾り出した、フレッシュで刺激的なところが、後の作品と比べるとよくわかった。

Posted by ブクログ

2011/07/23

銀座の一角「セラヴィ」という御曹司の為の会員制バーに通う医者の卓也のプロポーズをして振られてしまってからの、様々な結婚観に関する話、かな。 御曹司仲間で同じ様な境遇の女性と婚約する仲間。 一生独身かもしれないとうそぶく悪友。 あなたを大切だし愛してるけどそれ以上に独りの時間が大...

銀座の一角「セラヴィ」という御曹司の為の会員制バーに通う医者の卓也のプロポーズをして振られてしまってからの、様々な結婚観に関する話、かな。 御曹司仲間で同じ様な境遇の女性と婚約する仲間。 一生独身かもしれないとうそぶく悪友。 あなたを大切だし愛してるけどそれ以上に独りの時間が大事だという恋人。 年上で生活能力の無い男性と不倫している年下の親戚。 愛の無い契約結婚をしてくれる男性を探している女性。 何度目かで坂東巴流シリーズを読み返したので、松村栄子祭中。 上手な作家さんだなーと思う。

Posted by ブクログ

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