多文化社会の図書館サービス カナダ・北欧の経験 阪南大学叢書39

深井耀子【著】

• 販売会社／発売会社: 青木書店/
• 発売年月日: 1992/02/25
• JAN: 9784250920011

商品レビュー

2021/08/13

移民を受け入れたことで多文化主義となったカナダと北欧における図書館の運営を紹介している一冊。
カナダの図書館を中心に、先住民や移民に対するサービスの変遷が詳しく綴られています。
先住民の権利を認めると共に、カナダ人として生きる移民の母語を外国語として扱わない方向へ舵を切った司書の努力と姿勢にに感銘を受けました。
今でこそ国際的に当たり前となっているサービスですが、当時は世間の風当たりが強かったに違いありません。
日々移り変わる社会情勢に気を配りつつも迎合はしない機関、それが公共図書館のあるべき姿なのだろうと考えます。

2012/09/29

多文化社会の図書館サービスをカナダ・北欧の図書館を例に考える本。本書を読んでまず驚くのは、カナダが抱える多民族問題に対する図書館の積極的な取り組みである。記録によれば、時代が進むにつれて移民が増えたり政治や社会情勢が大きく変わる時にも、図書館が柔軟な対応をして利用者のニーズに合わせたサービスを提供していたことがわかる。具体的には英語と仏語の充実からその他言語で書かれた本の収集、不況のときは社会科学の本を充実させ、戦時中は工学の本を取り揃え、その後待ち受けるであろう就職難を予測して就職先を凱旋するといった活動である。さらに、ブックカバーの有無で貸出数が変わるかどうかといった調査や、かつて利用していたが現在は何らかの理由で図書館を利用していない人たちに再び利用して欲しいと「リバイバル・レター」を送るなど、現代においても応用できそうな、ユーモアな活動をしている。カナダ・北欧に限った例なので、厳密には他国と比較しないとわからないが、それでも外国の図書館ではこのような事をしていると理解するのは大切だと思われる。

2009/10/04

久々の勉強カテゴリ。笑

やはりスウェーデンでディスレクシアへの支援が進んでいるのは、
女王のおかげもあるかもしれないけど、

多文化サービスの充実からもアクセスできるのかな？
やはり福祉国家の特徴が現れているのかなー

スウェーデン興味深い。