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ゲルニカ物語 ピカソと現代史 岩波新書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店/ |
発売年月日 | 1995/08/18 |
JAN | 9784004301554 |
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ゲルニカ物語
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商品レビュー
3.5
4件のお客様レビュー
ゲルニカにまつわる歴史背景、美術史、ピカソの思考の推測など。ゲルニカが持つ意味や描かれたモチーフが何を表すのかの解き明かしは面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ピカソは1918年に、オルガ・コクローヴァと結婚した。彼女はロシア・バレエ団のバレリーナだった。彼女との間に長男パウロが生まれた。ピカソの名声も高まり、上流階級の人々との交際も増えてきた。芸術家としては幸福の絶頂と言ってもよいだろう。妻のオルガも鼻高々だったに違いない。しかし、元々がボヘミアン気質だったピカソは上流階級の生活には馴染めず、次第にオルガとの間にも溝が深まっていった。しかも、浮気性のピカソは若い愛人と付き合うようになったばかりでなく、愛人が女の子を生んだ。 愛人の妊娠をきっかけとして、ピカソはオルガとの離婚を考えたが、スペイン人のピカソには難しかった。スペインはカソリックの国だったので離婚を認めていなかったのだ。やがてオルガと別居することになったピカソだが、彼女に養育費をはじめ、多くの財産を与えなければならなかったという。自分で蒔いた種には違いないが、ピカソは失意のどん底に落ちて絵を描くことをやめてしまったらしい。 この時の苦悩が、やがてピカソの中で形になっていく。気を持ち直した彼が最初に描いたのは、手をさしのべる女と、牡牛と馬の対抗だった。この2枚の構図スケッチは単なるイタズラ描き程度のラフスケッチに過ぎないが、8日後に書かれた構図スケッチは、ほぼ最終的な構成を有している。ここからピカソは実際の壁画をカンバスに描き始めることになる。
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11/07/19 予備知識無しでbookoffにて100円で購入。大雑把な概要は(絵画の方の)ゲルニカの芸術性や技術面の内容では無く、スペイン内の紛争におけるピカソの演じた役割とドイツなどの連合軍によってゲルニカ(町の方)が蹂躙された後の政治及び社会的風景におけるゲルニカの訴えた...
11/07/19 予備知識無しでbookoffにて100円で購入。大雑把な概要は(絵画の方の)ゲルニカの芸術性や技術面の内容では無く、スペイン内の紛争におけるピカソの演じた役割とドイツなどの連合軍によってゲルニカ(町の方)が蹂躙された後の政治及び社会的風景におけるゲルニカの訴えたメッセージとその役割を海を挟んだ大陸の東西からの視点で描いている。 要は社会へどのようにゲルニカが関わったか、そして歴史の方はどう進んで行ったかに内容が絞られているので、ピカソの解釈だのといった芸術面の展開は一般的な素養の範囲内で皆無に等しい。ゲルニカの製作秘話が若干描かれている点、ピカソの一連の版画ワークについての言及や資料といった内容は一般的には絵描きという側面の認識が強いピカソという人を知るには興味深い資料と映るのではないかと思う。 歴史にはさほど興味がなかったので、退屈な書き方になってしまっているけれど、絵画と社会という、つまりビジネスにおける絵画といった見方を考えている人間にとって、お金の為の製作と、尊厳の為の製作とが入り乱れた戦時中のピカソの懊悩とそれらビジネス面を一蹴したピカソの行動などは克明に記述されているので、自らのアートマネジメントを考える際の参考になるのでは無いかと思う。 無理矢理安値で国から領収証を切ってでも(本当は無償を望んだ)ゲルニカをどうしてもスペインの民衆のものにしておきたかったピカソのの格好良さは十分に伝わった。
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