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瀬戸内寂聴【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/
発売年月日 1991/03/15
JAN 9784103112112

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商品レビュー

4.7

3件のお客様レビュー

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2016/03/26

(2016.03.19読了)(2016.03.13借入)(1991.06.05・三刷) 良寛さんの関連本を検索していたら、この本がヒットしてきました。本の題名からは、良寛さんに関連する本とはちょっとわからないですね。 瀬戸内さんの書いた本ではほかにも、「白道」は、西行さんについて...

(2016.03.19読了)(2016.03.13借入)(1991.06.05・三刷) 良寛さんの関連本を検索していたら、この本がヒットしてきました。本の題名からは、良寛さんに関連する本とはちょっとわからないですね。 瀬戸内さんの書いた本ではほかにも、「白道」は、西行さんについてのエッセイだったし、「秘花」は、世阿弥、「月の輪草子」は、清少納言でした。 良寛さんに関する本をいくつか読んできたのですが、ちょっと気になるのは、良寛さんの晩年に貞心尼さんという方が現れて、最期を看取ったというところです。 最晩年のことなので、サラッとしか書いてないのが、ちょっと不満でした。 さすが瀬戸内さんは、その辺は見逃さないようで、この本は、貞心尼さんを主人公にした小説でした。貞心尼さんと良寛さんの交流の様子がよく描かれています。 二人のほかに佐吉という行商人を登場させて物語を厚みのある物にしています。 佐吉から仕入れた情報として、良寛さんの生い立ちとかも適度に挟み込んでいます。良寛さんがかつて暮らしていた五合庵や乙子神社も訪ねさせています。全体として、良寛さんの生涯や良寛さんの作品の紹介、良寛さんの暮らした時代のことなどもわかるようになっています。 評伝などで読むよりは、小説として読んだ方がわかりやすいという読者にはお勧めです。 ●万葉集(66頁) 「万葉集などずいぶん難しくて、よくわからなくて」 「わかるだけでいい、自分の力がつくにつれて、わかる範囲が広がってくる。口に歌って、心が開けるものがいい歌に決まっておる」 ●父親ゆずり(132頁) 父親の以南さまは北陸の宗匠といわれるほど俳句の名手で、文学に心を寄せる文人たちはこぞって以南さまの許に集っていた。良寛さまの文学的な血は疑いようもなく、父親ゆずりのものなのだろう。 ●筍(146頁) 良寛さまの五合庵の床から筍が生え、床板を破るのを、良寛さまが剪るのは可哀そうだとそのままにしていられるという話は、里の伝説になっている。 ●良寛さま(192頁) 良寛さがそこにおられるというだけで、まわりの空気がぬくうなりましたでなあ、怒っとた者も、辛うて泣いとった者も、みんなにこにこ顔になったもんだて。 ●春(220頁)  あめが下にみつる玉より黄金より   春のはじめの君が訪れ ●ゆだねて生きよ(227頁) 心のこだわりを捨てきり、自分のあるがままにみ仏にゆだねて生きよと教えられて ☆関連図書(既読) 「良寛『詩歌集』」中野東禅著、NHK出版、2015.12.01 「良寛 旅と人生」良寛著・松本市壽編、角川ソフィア文庫、2009.04.25 「風の良寛」中野孝次著、文春文庫、2004.01.10 「良寛」水上勉著、中公文庫、1986.09.10 「良寛を歩く」水上勉著、日本放送出版協会、1986.03.20 ☆関連図書(既読) 「美は乱調にあり」瀬戸内晴美著、角川文庫、1969.08.20 「諧調は偽りなり(上)」瀬戸内晴美著、文芸春秋、1984.03.01 「諧調は偽りなり(下)」瀬戸内晴美著、文芸春秋、1984.03.01 「現代語訳とわずがたり」後深草院二条著・瀬戸内晴美訳、新潮文庫、1988.03.25 「寂聴生きる知恵」瀬戸内寂聴著、集英社文庫、1997.03. 「源氏物語の女性たち」瀬戸内寂聴著、NHKライブラリー、1997.11.20 「白道」瀬戸内寂聴著、講談社文庫、1998.09.15 「いよよ華やぐ」瀬戸内寂聴著、日本経済新聞・朝刊、1997.12.01-1998.12.13 「釈迦と女とこの世の苦」瀬戸内寂聴著、NHK人間講座、2000.04.01 「藤壺」瀬戸内寂聴著、講談社2004.11.24 「秘花」瀬戸内寂聴著、新潮社、2007.05.15 「日本を、信じる」瀬戸内寂聴・ドナルド・キーン著、中央公論新社、2012.03.11 「月の輪草子」瀬戸内寂聴著、講談社、2012.11.01 (2016年3月26日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 寝ても覚めても良寛さまのことばかり―。雪深い越後の山里に師弟の契りを結び、死が二人を分かつまで心を固く結びあった、70歳の老僧と30歳の尼僧。それは尼僧・貞心が、手ずからぜんまいの綿毛を詰めて色糸で編み上げた手毬を、撞れの良寛に贈ったことから始まった…。最晩年の良寛和尚の、生の彩り、魂の交歓を静かに鮮やかに描く。

Posted by ブクログ

2013/11/22

禅僧の話が結構好きなんです。中でも良寛は、地元の人なので、昔からまつわる話を読み、聞きながら育ちました。彼が暮らした五合庵や記念館などにも何度も行ったことがあります。 本書は、良寛晩年に出会った貞心尼との3年間の交流を描いた小説。良寛70歳、貞心30歳と40歳もの歳の差がありま...

禅僧の話が結構好きなんです。中でも良寛は、地元の人なので、昔からまつわる話を読み、聞きながら育ちました。彼が暮らした五合庵や記念館などにも何度も行ったことがあります。 本書は、良寛晩年に出会った貞心尼との3年間の交流を描いた小説。良寛70歳、貞心30歳と40歳もの歳の差がありますが、二人の純愛は良寛ファンには有名なところ。 描かれている天保初期の越後の人々の、貧しく厳しい暮らしぶりが印象的です。そんな環境において清貧に生きる禅師良寛と、出家しつつも、いまだ体の奥深くに激情も抱える女性としての貞心の二人の交流が、あたかも雪景色の中での鮮烈な色のように(何色だろう?)、描かれていたように感じられました。

Posted by ブクログ

2007/03/29

手毬上人「良寛和尚」と40歳も若い尼僧「貞心」の師弟関係を超越した愛を描いています。良寛の生い立ちをたどりつつ、係わる人間の生を深く描いている秀作。

Posted by ブクログ

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