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尊敬おく能わざる企業 カッパ・ホームス
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 光文社/ |
発売年月日 | 1991/08/30 |
JAN | 9784334051877 |
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尊敬おく能わざる企業
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内橋さんは新聞記者から経済評論家になった方である。経済学者や評論家は往々にして、冷たいとは言わないまでも、経済を「対象」として距離を置いて眺めようとする。しかし、内橋さんは違う。「市民」の目線で語るのだ。だから、その言葉に嘘がない。「市場主語から市民主語の経済へ」この言葉は、経済...
内橋さんは新聞記者から経済評論家になった方である。経済学者や評論家は往々にして、冷たいとは言わないまでも、経済を「対象」として距離を置いて眺めようとする。しかし、内橋さんは違う。「市民」の目線で語るのだ。だから、その言葉に嘘がない。「市場主語から市民主語の経済へ」この言葉は、経済を市場の原理に任せようとする新自由主義が蔓延る現代において、なお重要性を帯びてくる。 本書の要旨は、価値基準の反転(これまで善しとされてきたに常識が、そうではなくなる)によって企業は変革を迫られており、この変革を成し遂げられなければ、たとえ大企業と言えども尊敬には値しなくなる、というものである。論点は三つ。①生産条件と生存条件の逆転。②「消費者は王様」ではない。③日本企業の強さは弱さに変わる。 ①については、だいぶ変わりつつある。もちろん、エコバッグや紙ストローなど、実効性に乏しいポーズだけの環境対策も少なくない。しかし、少なくとも、どんな企業ももはや環境問題から顔を背けることはできなくなった。 ②はどうだろうか。「消費者のニーズのため」を免罪符にしている企業はいまも残っている。だが著者の言うように、それは消費者をあえて横暴な暴君に仕立て上げることでニーズを作り出し、自らの付加価値を高めているに過ぎない。 ③はいちばん立ち遅れている。長時間労働、サービス残業、多重下請け構造、グループ企業による互恵取引……。これらに依拠してきた日本企業の前近代的やり方は反則技であって、それらを礼賛するのは偏狭なナショナリズムである。 どうやら内橋氏の予見した変革は、想像よりもずっと緩慢だったらしい。ただし、予見が外れたのではない。われわれの成熟が遅いのである。本書が時代遅れになる日が来ることを願う
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