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ロシアとソ連邦 講談社学術文庫975
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社/ |
発売年月日 | 1991/06/10 |
JAN | 9784061589759 |
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ロシアとソ連邦
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
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最初は「そもそもロシアは欧州なのか?それとも欧州とは違うのか?」という問題から始まる。これはさまざまな形で今も流れているのだそうだ。たしかにロシアはカトリックではなくギリシア正教であり、正教会は国家に服属している。これは今もなおロシアの「全体主義的空気」を醸成しているとする。 この「ロシアは欧州なのか?それともロシアはロシアたるべきなのか?」は、ナロードニキ主義とマルクス主義、マルクス主義の内部でのボルシェビキとメンシェビキ、またボルシェビキ内部のスターリン派とトロツキー派、またのちのソ連国内での改革派と保守派・・というように尾を引いてるとする。ウクライナでもEU派と反EU派で揉めているし、ロシアのアイデンティティーは難しい。 それ以外でも、ロシア史を俯瞰する上では、いい本と思われる。
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ロシア建国の伝説から、正教伝来、モンゴル来襲、ロシア帝国の発展、ロシア革命、第二次世界大戦、冷戦、ペレストロイカまでのロシア・ソ連邦の歴史。やや古い91年発行なのでゴルバチョフ・エリツィンまでで、プーチン・メドベージェフといった最近の動きまでは網羅できていませんが、1冊でロシアの歴史をザックリと掴む事ができます。 正教の採用やモンゴルによる蹂躙、農奴制など、西欧に比較し後進性が目立つのと、特に近代に入ってからは飢饉や、ロシア革命、スターリンによる粛清、第二次世界大戦で何百万人単位での犠牲者を出すなど、かなり厳しい出来事多し。
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ロシア・ソ連の通史本を探したのだが、絶版になっているものが多い。本書も絶版だったので古本をゲット。ロシア成立からソ連の崩壊まで詳しく書かれている良書。 この本を読んで、どうしてドストエフスキーの主人公があんなにおしゃべりなのかよくわかった。検閲があったため、政治の話は物語にひそめるしかなかったためだという。確かにロシアの小説を読むと「これはなんちゃら事件がもとになってる」ということが多い。数ページにわたるあの独り言も、登場人物を介した著者の政治的意見の表明だと思えば納得だ。 この例からもわかるように、ロシアという国は民衆が自由に意見を言うことができる時代が非常に少なかったという。権力者の失敗に対しても物を言う文化が発達していなかったのだろう(粛清されちゃうし)。権力者が机上の空論で独りよがりに国の政策を動かしていることが悲劇を招いたのだと思った。 格差のない国を作ろうと立ち上がる人が、次から次へと私利私欲に走るパラドックス。私には今も尚、一部の権力者が皇帝のようにふるまって一般市民の自由と権利を奪っているように思えてならない。
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