1,800円以上の注文で送料無料

プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか 中公新書1023
  • 中古
  • 書籍
  • 新書

プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか 中公新書1023

工藤庸子【著】

追加する に追加する

プルーストからコレットへ いかにして風俗小説を読むか 中公新書1023

定価 ¥662

330 定価より332円(50%)おトク

獲得ポイント3P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論社/
発売年月日 1991/05/25
JAN 9784121010230

プルーストからコレットへ

¥330

商品レビュー

3

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2016/08/03

『失われた時を求めて』のプルーストと、『シェリ』や「クロディーヌ」シリーズのコレットという同時代の作家を取り上げ、世紀末から1920年代のパリの風俗が両者の作品世界に取り入れられる仕方を論じています。 著者は「エピローグ」で、この時代の女性の変化を「見られる女」から「見る女」へ...

『失われた時を求めて』のプルーストと、『シェリ』や「クロディーヌ」シリーズのコレットという同時代の作家を取り上げ、世紀末から1920年代のパリの風俗が両者の作品世界に取り入れられる仕方を論じています。 著者は「エピローグ」で、この時代の女性の変化を「見られる女」から「見る女」への脱皮だと要約することは、「あまりにぬけおちるものが多すぎて、わたし自身はこのようなキャッチ・フレーズを好まない」と述べ、「むしろ女性をめぐるさまざまの状況や暗黙の諒解を、つぎつぎにつきくずしてゆく潜在的エネルギーが、この時代全体のなかに蓄積されていて、その時代環境が、たとえばコレットという傑出した作家を生み出す動機にもなった、と考えるべきだろう」とまとめています。もちろん本書はプルーストとコレットのテクストを優れた風俗小説として読み解く試みですが、そうした時代の潮流を、プルーストとコレットという2人の作家がどのように受け取り作品へと結晶化させることになったのかを検討しています。こうした著者の姿勢は、「わたしは「風俗を反映しつつそれ自体が風俗的存在でもある文学」という観点から、作品を読み、時代のなかに位置づけたいと考えている」という「序」の言葉に示されています。 やがてココ・シャネルが登場しアメリカニズムの消費文化が席巻する時代へとつながっていく精神史の一端に触れることができ、興味深く読みました。

Posted by ブクログ

関連商品

最近チェックした商品