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死の横顔 なぜ、彼らは自殺したのか
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死の横顔 なぜ、彼らは自殺したのか

布施豊正【著】

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死の横顔 なぜ、彼らは自殺したのか

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 誠信書房
発売年月日 1991/04/20
JAN 9784414429077

死の横顔

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2016/12/02

この人自身は、どうして自殺に魅了されているんだろう? 自殺、と一言で言っても、状況や動機はさまざま…に見えるけれども、根っこにある問題は同じなのかな。 子ども時代の疎外、孤立、孤独の体験によって、その子の人生によい影響が与えられることはまずない。 マリリン・モンロー(1926...

この人自身は、どうして自殺に魅了されているんだろう? 自殺、と一言で言っても、状況や動機はさまざま…に見えるけれども、根っこにある問題は同じなのかな。 子ども時代の疎外、孤立、孤独の体験によって、その子の人生によい影響が与えられることはまずない。 マリリン・モンロー(1926-1962) ジョディ・ガーランド(1922-1969) この二人は気の毒でならない。明らかに幼少時の環境のせいで致命的な生きづらさを抱えてしまった。親友同士だったというのも、親を持てなかったという共通点のために共感しあったのかな。 アラン・ラッド(1913-1963) 父親欠損家庭。妙な単語だ。 そうした家庭の一人っ子は、異常なまでの孤独感を抱きがち(p.40)なのだそうだ。 幼年期の彼は、母親へ異常なまでの依存を示し、同年輩の友達ができなかった。(p.41) この母親は、夫の死にも息子の結婚にも関心を持たず、愛人に夢中になっている。彼女の受け取る保険金にしか興味のない愛人に。 異常な人に見えるけれど、貧困と度重なる挫折をアルコールで慰めようとする人にはあり得ることなの? ジーン・セバーグ(1938-1979) 彼女は自分自身の個性が足りていなかった。ハリウッドでは致命的だ。その不足分を、自分自身を成長させることで埋め合わせるのではなく、他者や社会運動を自分と同一視することで間に合わせようとした。そして、それは彼女の首を絞めることにしかならなかった。 生育歴に問題のあった人なの? アーネスト・ヘミングウェイ(1899-1961) 実父が自殺した時に使った銃を、後に母親から父の形見として受け取った。母親は何を考えてそんなことをしたの?もっとましな形見はなかったの? ヘミングウェイは、どうして人として成熟できなかったんだろう? 彼は自分自身が持つ男性観に殺されたように見える。 ヴァージニア・ウルフ(1882-1941) 偉大な人だ。 三島由紀夫(1925-1970) この人って、どうも気色が悪い。 生育歴によって社会性を損なわれた人は、何か異様な、不快な感じを他人に与えるものだ。 「死を肯定する思想」を伝統とする文化(p.123)なんて存在するのか?存在するとしても、さっさと滅ぶだろ。日本文化はもうちょっとしぶといと思う。 三島由紀夫は、「みんなの中のひとり」になりたかっただけだ。でもそうするやり方がどうしてもわからなかった。だから、彼を受け入れない現実に背を向け、観念の世界に遊んだんだ。 多分、彼にとって自分の存在はあるかどうかもよくわからないものだったのだろう。だから失われようと大した痛手ではなかったのではないだろうか。 作家なら自分自身を観察しろ。 ジョー・ローマン(1917-1979) アーサー・ケストラー(1905-1983) 人生をより充実した物にするため、良き死に方としての安楽死を、また胸を張って人生から去るための尊厳死を求めた人達。 でも、彼等の人生は自殺を肯定する理由を組み立てるためでしかなかったのかとも見える。 アーサー・ケストラーの妻は、どうして彼と心中したんだ?50代でしょ?彼がいなくちゃ生きていけない、なんて、彼の存命中はそう思えても、死んだら死んだでちゃんとやっていけるんじゃないかと思うけど。まあ、普通は。 自立心に問題のある人だったの?この妻のことも気になる。 ヨセフ・ゲッペルズ(1897-1945) ヒトラーの腹心。ヒトラー夫妻心中後に、家族と一緒に心中した。というか、彼の自殺に妻が6人の子供たちを巻きこんだっぽい。なんて女性だ。 彼等が妻と前夫の間の子に宛てた遺書は、大きなお世話過ぎるだろう。まともに現実を見ろ。 劣等感を覆い隠すための優越感で人を攻撃する人は、知性ある人とは言えない。 ヒトラーの側近は、征服した他のヨーロッパ人を虐待している自覚があったんだ? 乃木希典(1849-1912) 徹底的に人間的な魅力が欠けている。つまらん男だ。 映画、テレビにおいて最高の人気を博し、「アメリカの恋人」とまではやされた美人女優、マリー・タイラー・ムーアの長男も自殺したが、皮肉なことに、ムアが『普通の人々』(1980)という、自分の次男の自殺未遂の問題を扱った映画に出演し、愛情の表現のできない冷たい母親を演じて、映画界から高い評価と絶賛を受けていた時にこの事件が起きた。(p.238) アンディ・ウォーホルも日記の中でこの話をしていた。

Posted by ブクログ

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