ロマンティック・デス 月と死のセレモニー

一条真也【著】

• 販売会社／発売会社: 国書刊行会/
• 発売年月日: 1991/10/15
• JAN: 9784336033215

商品レビュー

2013/01/17

最近、死に関する本を読みあさっています
以前、話題作としてとりあげられ購入した原作『ロマンティック・デス』を思い出し読み返しているうちにこの文庫本も購入してしまいました。やはりこの当時からの著者の考え方には驚きます。またおくりびとの『納棺夫日記』も同じくらいの時期に刊行されてたと記憶しています。
本当の死の意味、どこに旅立つかという旅立ちの意味、人間の死を追及し、死生観や宗教・文化を超越した著者の考え方はロマンティックな詩の世界と美しい感動と想像を与えてくれて、さらに驚かせてくれる内容です。何かの経済関連記事で見ましたが、著者が本書のなかでうたっていることを月の広場や月へ魂を送るデモンストレーション等本当に実現されているのには本当に驚きました。著者の思いが具現化していくことにより死というイメージそのものが払拭され変わっていくような気がします。
死生観について美しくまとめられたおすすめの一冊です。

2013/01/17

一度読んでいた本ですが、再度手に取り読んでみました。20年以上前に刊行された本ですが、未来＝美しく・幸福、死は決して不幸な出来事ではない…、など「老福論」でもおっしゃられている「人は老いるほど豊かになる」「死≠不幸」という考えが、こんなにも以前から発表されており、著者：一条真也さんの一貫した考え方を改めて感じました。閉塞感ただよう現代社会でこそ読んでいただきたい一冊です。