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ベスト・ジャズ ベスト・アルバム ON BOOKS82
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ベスト・ジャズ ベスト・アルバム ON BOOKS82

大和明(著者)

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ベスト・ジャズ ベスト・アルバム ON BOOKS82

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 音楽之友社/
発売年月日 1990/03/10
JAN 9784276350823

ベスト・ジャズ ベスト・アルバム

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商品レビュー

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2018/05/16
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 実に面白かった。  大和明さん、日本史の教師をされながらジャズの造詣を深め、さまざまな解説書を書かれた方だった。2008年にお亡くなりになられている。  『ジャズ 歴史と名盤』(1982)という名著もあるようだが(いずれ読んでみよう)、本書はそれより後、1990年に出たもの。  前著がアルバムと歴史を語ったものに対し、本書はアーティスト毎に、より気軽に読める書物として書いてあるようだ(まえがきより)。実に160名ものジャズメンらが姓のアルファベット順に並んでおり、目録、人名事典としても有用だ。  読む箇所は自分でアルバム作品を持っているアーティストにほぼほぼ限定されるのだが、なにかの拍子に(おそらく、CD屋のオヤジに薦められ)他のといっしょに何気なく買ったアーティストも、かなりの高確率で掲載されているところがスゴイ!ま、CD屋のオヤジもちゃんと見繕って薦めてくれたということかもしれないが。薦められるまま、よく知らずに買ったままのアルバムを聴いてみる、よいキッカケにもなる。  アーティストの演奏、アルバムの聴きどころはもちろんだが、サイドストーリー的な記述が面白い。  ”ジャグ”、または”ボス・テナー”と呼ばれたジーン・アモンズは、自分が売った薬を買った少年が不幸にしてその薬のため少年は死亡してしまい、重罪判決を受け15年も服役していたとか、  ビル・エヴァンスの最初のピアノ・トリオは、”ベーズン・ストリート・イースト”に出演した際、向かい側のクラブに出演していたベニー・グッドマンのグループに客を奪われ、そのためメンバーがビルのトリオに幻滅し辞めてしまったとか(お蔭で、その後ビルはスコット・ラファロという唯一無二の相棒を得るのだけどね)、  レッド・ガーランドは元プロボクサーで、ある日の相手が一緒に練習した仲間だったことから、殴り倒す気になれず判定負けを喫し、マネージャーからボクサーに向かない男だと見離されてしまったことが人気ピアニスト、レッド・ガーランド誕生のきっかけとなったとか、  マッコイ・タイナーの家にピアノを弾きに来てた隣のアパートの下宿人、一見無愛想で病人みたいな男がピアノを弾き始めると驚くほどうまい。なんとその男がバド・パウエルであったとか、とか、  こんな逸話が実に楽しい。  ざーっと読んだだけだが、ブラウニーこと、クリフォード・ブラウンの著者の評価が高いように感じた。活動期間が短く、伝説的でもあるのだが、 「結局ブラウンの場合、全録音を集めるだけの価値があると言えよう」  誉めようが手放しだし、リー・モーガンを、クリフォード・ブラウンの生まれかわりとして神が彼をつかわした、という記述は他評論でも見かける表現だが、ファッツ・ナヴァロを「バップ期における最重要トランペッターである」と言いながらも、その故は、 「ナヴァロのスタイルを基として、あらゆるハード・バップ・トランペッターに絶対的な影響を与えたクリフォード・ブラウンが出現した」  からだというところからも読み取れる。  JAZZは、こうした豆知識と一緒に楽しむスタイルが好きだなあ。

Posted by ブクログ

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