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地すべり 山地災害の地質学 地学ワンポイント3
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 共立出版/ |
発売年月日 | 1990/12/20 |
JAN | 9784320046283 |
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地すべり
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地すべりのことについて主に地質学からアプローチ。 もう少し取っ付きやすい書物かと思っていたけれど、地質・地学についてそれなりに知識があることが前提になっている感じでやや消化不良。 とはいえ、地すべりと他の土砂災害との違いとか、 素因と誘因とか、地すべり地形の意味とか、地質による...
地すべりのことについて主に地質学からアプローチ。 もう少し取っ付きやすい書物かと思っていたけれど、地質・地学についてそれなりに知識があることが前提になっている感じでやや消化不良。 とはいえ、地すべりと他の土砂災害との違いとか、 素因と誘因とか、地すべり地形の意味とか、地質による地すべり発生の度合い(占有率)といった基礎的な見方を学ぶことができた。 また、小出博の『日本の地すべり』における地すべりの地質分類、すなわち 「第三紀層地すべり・破砕帯地すべり・温泉地すべり」 について、色々な批判があるもののすっかり定着している点には感銘を受けた。 分類をすると、例外が生じること等から批判もあり得るのだろうが、簡便に日本の地すべり(代表的には信越と四国)の特徴を表現でき、現象の理解にはわかりやすいと思う。 一方で筆者はその後、15もの分類を提案しているが、全容の理解のためには細かすぎると思えてならない。 地すべりの「場」の要因として、①斜面傾斜の増大による滑動力の増大、②斜面の高低差(起伏量)によるポテンシャルの増大、③水の集中性(集水面積をバロメータ)というのは理解がし易かった。 また誘因として、降雨・融雪、地震、火山活動、および人為的作用というのも分かり易い。 なお、人為的作用のうちダムの湛水が契機になった、イタリアの「ヴァイオント・ダム」(1960年完成、事故後に放棄)の地すべりで3,000人が亡くなったのは著名な事例であるが、 「日本でもダムの建設場所は地盤がわるい場合が多くなっており、今後大きな関心事となろう」 という指摘には違和感を覚えずにいられない(p.102)。
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