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ジュリアードの青春 音楽に賭ける若者たち
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新宿書房 |
発売年月日 | 1990/08/30 |
JAN | 9784880081397 |
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ジュリアードの青春
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
本書には<ジュリアードの学生のあいだでは秘かに JuilliardはJailyard(監獄)と呼ばれている>というエピソードが紹介されているが、このくだりを読んだとき、60年代のビートルズ全盛の時代にジュリアードの学生だったピアニストの中村紘子さんが「ビートルズなんてそんな名前...
本書には<ジュリアードの学生のあいだでは秘かに JuilliardはJailyard(監獄)と呼ばれている>というエピソードが紹介されているが、このくだりを読んだとき、60年代のビートルズ全盛の時代にジュリアードの学生だったピアニストの中村紘子さんが「ビートルズなんてそんな名前、聞いたこともなかった」と何かの本に書いていたのを思い出した。そのときは半信半疑であったが、この本はなるほどと思わせるものがある。 なにしろ世界中から集まってきた選りすぐりの音楽家の卵たちがジュリアード内で開催される年14回ものコンチェルト・コンクールにしのぎを削り、世界デビューへの道を進もうというのであるから、そのライバル同士の競争やプレッシャーは想像を絶するものがあるに違いない。 本書は世界レベルでの競争というものがどれほど苛酷なものであるかを、そのなかで過ごした人間でなければ知りえないエピソードを通じて伝えてくれる。
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10/17終了! 第1章たたずまい/第2章オーディション/第3章プレッシャー/第4章予備校/第5章教師/第6章コンクール/第7章カフェテリア/第8章オーケストラ/第9章恋の季節/第10章卒業 第5章の教師で、明らかにドロシーディレイが出てきてる。いいレッスン風景だった。p16...
10/17終了! 第1章たたずまい/第2章オーディション/第3章プレッシャー/第4章予備校/第5章教師/第6章コンクール/第7章カフェテリア/第8章オーケストラ/第9章恋の季節/第10章卒業 第5章の教師で、明らかにドロシーディレイが出てきてる。いいレッスン風景だった。p163〜175 そして、コンクールの章のはじめに小さく書いてあるジュリアード・ジョーク=「電球を取り替えるにはジュリアードの学生が何人必要か」「百人。一人が電球を取替え、99人が自分のほうがうまくできたという」。 これ、怖ぇ〜。 オーディションでは入学試験のつらさ。プレッシャーは教師の期待などにこたえようとするつらさ。予備校では神童と呼ばれる子達のつらさ、桶にのれない子の親の話とか。教師は、不一致とか。コンクールも、つらさ。カフェテリアは人間模様。オーケストラはスクロバチェフスキのすばらしさ!!!恋の季節は、いかに音楽家同士がうまくいかないかを説かれているようだった。卒業の小さい言葉も怖かった。 「どうしよう。これからどうしたらいい?」ジュリアードのピアニスト。 卒業式では不思議なことが起こる。突然全てが違って見える。コンクールもうるさい教師も退屈なリハーサルも過去のものになる。しかし新たな敵と野獣が待ち構えている。「空白」である。ほとんど誰も空白については知らされていない。 ジュリアードという子宮から抜け出すのは難しい。芸術の上でも、プロとしても、個人としても。 やることにはあまり変わりはない。毎日はまだ練習を中心に回っている。しかし、枠組みを失って、なんとなくすべてが違って感じられる。よりどころがない。自分を規定するものがない。それまで自分が何者かすぐに説明がついたし、なぜ練習するかも明確だった。ジュリアードの学生であれば、それ以上の説明は不要だった。…… 怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖怖
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この初版が発売されたのは1990年のことなので、それだけたくさんの音楽を愛する人たちに読みつがれてきたということだ。 サブタイトルに 「NOTHING BUT THE BEST」 とある。本当に、そのとおり。音楽の世界はたぶん、世界中のありとあらゆる世界の中で最も厳しい職業のうち...
この初版が発売されたのは1990年のことなので、それだけたくさんの音楽を愛する人たちに読みつがれてきたということだ。 サブタイトルに 「NOTHING BUT THE BEST」 とある。本当に、そのとおり。音楽の世界はたぶん、世界中のありとあらゆる世界の中で最も厳しい職業のうちの一つである。 表紙にはジャクリーヌ・デュ・プレを思い起こさせられるようなチェロ奏者。 これだけでも十分手に取らずにはいられないのだが、中身は本当に面白い。 著者は8歳でジュリアード音楽院に入学、18歳で卒業しハーヴァードで法律を学び、23歳で再びジュリアードに入学した後、ロンドンの王立学院に学んだと言う、ハープ奏者。現在はハーピスト兼弁護士でもある。アメリカはメジャーリーガーに限らず、こうして職業をいくつも持っている人が普通にたくさんいることが、まずすごいと思う。 ジュリアード音楽院は、音楽をやっている人なら誰でも知っている名門校。それまでは、クラシック音楽はヨーロッパと決まっていたのだが、世界の名だたる音楽家たちがアメリカにもクラシックの教育機関をということで作ったところ。 もちろん、日本でもほかの国でも、音楽をある程度やろうと思ったら、本当に音楽だけの世界しか知らないくらい、外の世界と隔絶された世界で、勉強するというのはあたりまえのことなのだが(どちらかと言うとお受験の世界に似ている)その最高水準のところで、ジュリアードに入学する前もそれから入学してからも勉強しなければいけない。入学するために選ばれた人たちは、もっと選ばれた人たちになって、一番にならないと生きていけないのだ。本当に厳しいけど、それが現実である。自分は、ここに出て来る若者とくらべるのは本当に愚かと言っていいほど才能もないし、将来も音楽で食べて行くわけではないし…でも読んでいるといくつも身に覚えのあることが書いてあって、結構胃がしくしくしてきたりする瞬間がある。 しかし、それと同時に、ここに入学した人たちも普通の若者なのだということもよくわかる。 私が一番好きなのは第7章の「カフェテリア」 この章は本当に笑わせてもらった。 それから、オーケストラをやる人間としては、やはりスクロヴァチェフスキのような指揮者で演奏してみたいという気にさせられるし、何よりやっぱり最高機関では最高の音楽家に接する機会がたくさんあるんだなあということがすごくうらやましい。 この本を読んでNYへの興味がますます沸いて来たし、私としてはジュリアードオーケストラの音楽を聞く機会があればなあと思う。
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