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理性と権力 生産主義的理性批判の試み
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 勁草書房 |
発売年月日 | 1990/02/15 |
JAN | 9784326152308 |
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理性と権力
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近代の生産主義的な労働観の見なおしをおこなっている本です。 近代になって確立された労働観では、生産と労働は同一のものとみなされていますしかし著者は、マルクスの労働観のうちに「対象化労働」と「非対象化労働」の区別を見いだし、それに基づいて生産と労働を同一視するイデオロギーの批判を...
近代の生産主義的な労働観の見なおしをおこなっている本です。 近代になって確立された労働観では、生産と労働は同一のものとみなされていますしかし著者は、マルクスの労働観のうちに「対象化労働」と「非対象化労働」の区別を見いだし、それに基づいて生産と労働を同一視するイデオロギーの批判をおこなおうとします。 「対象化労働」は具体的な生産諸活動だと理解されています。それらはすべて独自の活動であり、相互に通訳不可能とされます。こうした諸活動を社会的に構造化することによって統合するのは、「非対象化労働」だと著者はいいます。マルクスは、「非対象化労働」を明るみに出すことで、「生産」としての対象化労働が社会的に構造化され収奪されるようになるメカニズムを可視化することに成功しました。こうした観点から、あらためてマルクスに立ち返って近代特有の労働観に染めあげられたイデオロギーを批判することが、本書に収められた諸論文の中心的な課題となっています。 ただ、近代的な労働観を乗り越えたときに、どのような労働のありかたが開かれることになるのか、いま一つ明瞭になっていないという印象を受けてしまいました。著者の議論は、モダニズムの批判をおこなうときには瞠目するべき鋭い議論を展開することがしばしばなのですが、ポストモダンの中身をポジティヴに語る段になると、とたんに議論に精細さが欠けてしまうように感じることがすくなくありません。
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