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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | アカデミー出版 |
発売年月日 | 1990/11/10 |
JAN | 9784900430105 |
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
自宅の休眠本を掘り返したところから始まった シドニィ・シェルダンシリーズもこれが最後。 ここまで続けて同じ作者の作品を読めるのも、 全シリーズ、主人公のキャラクターも舞台も違い、 毎本新鮮な気持ちで向き合えるからである。 そんな今回の物語は、 舞台よりも人物のインパクトが大き...
自宅の休眠本を掘り返したところから始まった シドニィ・シェルダンシリーズもこれが最後。 ここまで続けて同じ作者の作品を読めるのも、 全シリーズ、主人公のキャラクターも舞台も違い、 毎本新鮮な気持ちで向き合えるからである。 そんな今回の物語は、 舞台よりも人物のインパクトが大きい。 憎しみに変わった愛に執念を燃やす舞台女優、 突然のロマンスに歯車が狂い出すバリキャリ秘書、 生粋のプレイボーイで傲岸なアメリカ空軍隊員、 一言で表すとスケールの大きな愛憎劇。 そこに時代背景や業界事情、過去の境遇などが 複雑に絡んでいるからシドニィ・シェルダンは面白い。 それと、フランス国内で幅を利かせるゲシュタポ。 そのあたりの歴史知識が無かったために、 私には恐ろしい一登場人物でしかなかった。 時代背景と各国の関係性を把握できていたら、 悪から逃げるただのアクションシーンという感覚でなく、 それぞれの心情や、不条理な状況に対する怒りなど、 より登場人物の近くで 感じ得たことがあったかもしれない。 物語を楽しみながら、歴史の学習意欲も掻き立てられた。 そんなことを考えている間に急展開で幕を閉じた上巻。 三角関係の綻びはもう見えている。 そこに時代背景がどのように絡むのか。 前述でそうは言ったものの、 ゲシュタポの教科書が目の前にあったとしても、 きっと先に手を伸ばしてしまうのは、次の下巻だろう。
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さて私がシドニー・シェルダンの作品の中で何が一番面白かったかと問われれば、本作を躊躇なく挙げるだろう。というよりもシェルダンの作品を読んだ方の多くは『ゲームの達人』か本作を挙げる方ばかりではないだろうか。 当時からシドニー・シェルダンの小説は社会現象になるまでになったと思うが、本...
さて私がシドニー・シェルダンの作品の中で何が一番面白かったかと問われれば、本作を躊躇なく挙げるだろう。というよりもシェルダンの作品を読んだ方の多くは『ゲームの達人』か本作を挙げる方ばかりではないだろうか。 当時からシドニー・シェルダンの小説は社会現象になるまでになったと思うが、本作でその頂点を迎えたように思う。日本でドラマ化されたのもむべなるかなと思うくらいストーリーに起伏があり、先が読めない作品だ。『ゲームの達人』もドラマ化されたがあれは当時まださほど普及していなかったNHKの衛星放送であり、万人が見れるものではなかったが、本作は民放局のテレビ朝日がゴールデンタイムにドラマ化したのだ。それからも本作の人気の高さが伺えるものと思う。今でいうならば『ダ・ヴィンチ・コード』を日本の民放局がドラマ化すると同じくらいか(違う?)。しかし私はこのドラマを観なかった。本のイメージが崩れると思ったので、それは家族全員意見が一致し、一度もチャンネルを合わせる事はなかった(たしか当時母がノエル役の黒木瞳をあまり好きではなかったことも一因だったように思う)。個人的には過激な描写(特にノエルのパート)の多い本作をどう映像化するのかと、思春期独特の好奇心があったのだけれど。 まず開巻してすぐに本作のクライマックスから始まる。それは世界中が注目する大裁判が開かれようとしているというシーン。つまりここで物語の収束する先を読者はあらかじめ知らされるわけだ。しかもこの裁判というのが実に大規模。なんせその裁判を傍聴せんがために自家用ヘリや自家用ジェットまで動員して世界中のセレブが我先にとその地を訪れるという派手さ。この時点でもう読者である私は物語に釘付けである。 そこからはシドニー・シェルダンのいつもの作風とも云える主要登場人物の成立ちが語られる。しかし本作の面白さは並行して語られる主人公の2人の女性の対照的な人生に尽きるだろう。キャサリンとノエルの生き様はまさに太陽と月のような趣で繰り広げられる。
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