大江戸歳時記 捕物帳傑作選 夏の巻 河出文庫

アンソロジー(著者), 久生十蘭(著者), 野村胡堂(著者), 岡本綺堂(著者), 横溝正史(著者), 都筑道夫(著者), 日影丈吉(著者), 縄田一男(編者)

• 内容紹介: 内容:半七紹介状 岡本綺堂著. 五つ目の鐘馗 横溝正史著. 幽霊駕籠 城昌幸著. 氷献上 久生十蘭著. 坊主めくり 都筑道夫著. 狐の嫁入 野村胡堂著. 幽霊買い度し 日影丈吉著. 半七先生 岡本綺堂著
• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 1990/06/04
• JAN: 9784309402734

商品レビュー

2011/10/10

タイトル通り、いわゆる捕物帳を集めたアンソロジー。捕物帳、しかも短編ということもあってさらりと読めます。半七、銭形平次、顎十郎と捕物帳ヒーローが続々と出てくるのでその意味でもお勧めです。
収録作では「坊主めくり」がミステリ色強めでしょうか。顎十郎シリーズは捕物帳屈指の切れ味で知られますが、収録作「氷献上」は人情風俗色強めです。ミステリ好きな方は『日本探偵小説全集 　久生十蘭集』をどうぞ。青空文庫にも多数収録されていますね。

2008/10/09

捕物帳というジャンルにおいては、空気感やお約束を味わうことがたいへん重要。こんなふうに違うシリーズのものを一編ずつ読むより、シリーズごとに単行本を読んだほうがずっと楽しめると思う。が、傑作選なんか読む人はどうせ単行本も読んでいるだろうし、大きなお世話であろう。
それにしてもいったいどんな人が読んでいるのか、捕物帳。私も一時期けっこう読んだのだが、どうも「捕物帳が好きです」と言いにくい雰囲気が世間にはある。趣味の紹介というよりカミングアウトに近い。なぜだろう。サブカルチャーなのか。