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気候の変化が言葉をかえた 言語年代学によるアプローチ NHKブックス607
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本放送出版協会 |
発売年月日 | 1990/10/22 |
JAN | 9784140016077 |
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気候の変化が言葉をかえた
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商品レビュー
4.3
3件のお客様レビュー
民族移動とともに言語は伝播する。そして民族移動の主要因は気候変動であることから、気候と言語の分布には密接な関係がある。このような立場から言語の伝播を説明した著作。いわゆる環境決定論と呼ばれるものである。 前半は気候変動に伴う民族移動についてまとめ、後半は世界的な気候変動をより細か...
民族移動とともに言語は伝播する。そして民族移動の主要因は気候変動であることから、気候と言語の分布には密接な関係がある。このような立場から言語の伝播を説明した著作。いわゆる環境決定論と呼ばれるものである。 前半は気候変動に伴う民族移動についてまとめ、後半は世界的な気候変動をより細かく分析した内容になっている。特に5000〜3500年前の寒冷化の影響は大きく、寒冷地域から温暖地域へ、乾燥地域から湿潤地域へ、それぞれ民族移動が起こり言語が伝播したとしている。その中の一つにインド=ヨーロッパ語族があった。 「〜は明確ではないが、…と考えざるをえない」といった記述も多く、「それってあなたの感想ですよね?」という気もしてくるが、一つの説に関する読み物としては興味深く面白かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何気なく読み始めたら面白くて止まらなくなった。歴史上の事柄の根本には全て気候の変化がからんでいる、ということ。考えてみればあたりまえのことなのだけれど、いわゆる「世界史」の文脈の中では、常に人間が主体であり、人間の思考と行動によって歴史が変えられてきたのだ、と教え込まれた気がする。 しかしこの本で語られているのは、「気候の変化」が人間の大規模な移動を生み出し、民族の交流/摩擦が生じ、その際に言語もまた伝播しあるいは滅亡したのだ、ということだ。 そしてひいては「気候の変化」こそがヴァスティーユの蜂起を生み、ターナーの色合いを作り出し、スタインベックに『怒りのぶどう』を書かせた、と考えることに痛快なまでの解釈がなされる。 すばらしく刺激的で、参考文献全てを読みたくなった。
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前半は言語の分布から民族の移動と気候変動を関連付けて説明する。 後半は、晩氷期から現代までを時代を追って気候変動に関係すると思われる事件を列挙している。大きな流れは提示されているのだが、気候変動と関係があるかわからない事件についてもあげているので、ある意味親切だが、他方で記述的な...
前半は言語の分布から民族の移動と気候変動を関連付けて説明する。 後半は、晩氷期から現代までを時代を追って気候変動に関係すると思われる事件を列挙している。大きな流れは提示されているのだが、気候変動と関係があるかわからない事件についてもあげているので、ある意味親切だが、他方で記述的な印象も受ける。
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